佐助が担当するブログ2日目です。よろしくお願いします。
操体法の「快」について、脳内の現象を学んでいくと「情動」という言葉と出会うことになると思います。情動とは、本来の日本語の意味としては、比較的短期の感情の動きとされています。個体・個人を動機づけるものとしてのemotionの訳語としての「情動」は様々な議論を呼んでいるようです。Emotionは元来の日本語の用法とは異なっているようで、主に「興奮」が中心的とされていますが、「不安」「快・不快」も情動されていますが、一般的な「怒り」「喜び」「悲しみ」を情動とするか、感情とするかは、心理学、脳科学、医学、認知科学の研究者の立場により異なるようです。(Wikipediaより)
脳の中で情動の根源的な部分は扁桃体であると考えられています。この扁桃体では、本能的な快・不快をもたらすとされています。扁桃体は大脳辺縁系の一部であると考えられていて、この辺縁系は「感情」や「こころ」とも関係しています。この「こころ」は、昔から心理学者など数多くの方々が論議されているものであり、「こころ」は非常に多義的・抽象的な概念であり文脈に応じて多様な意味をもつ言葉でもあります。
ちなみに次女の名前でもありますが、「こころ」は昔から和歌、詩、歌など歌われています。例えば、百人一首にもあります紀貫之が「人はいさ心もしらずふるさとは花ぞむかしの香ににほひける」と歌っています。歌の内容は、「人の心は移ろいやすいとしても、花は以前と変らぬ様で私を迎え入れてくれるのだ」となります。
「こころ」とは昔も今も変わらずに、移ろいやすいものと認識されているようですが、これも脳と「こころ」が関係しているようです。
僕達の脳は、それぞれの個別のこころを起こす3つの脳があり、それぞれが互いに交錯したり、葛藤したりしながら複雑多岐な感情を引き起こしているようです。理性的、理論的なこころは頭の知性をつかさどる大脳新皮質で作り出され、喜びや悲しみといった感情的なこころは大脳辺緑系の古皮質で起こり、本能的な行動に根ざしたこころは大脳辺緑系の旧皮質で起こるようです。
こころが移ろいやすいのは、脳内で起こる部位が3つにまたがるために、理性的、感情的、本能的にこころが変わるためではないでしょうか。
今日はこのあたりで・・・。ありがとうございました。
2013年4月28日 東京千駄ヶ谷津田ホーにて、春季東京操体フォーラムを開催致します。