東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

からだに負担をかけていると

 佐助担当の二日目です。よろしくお願い致します。
 
 からだに無理をかけ続けると・・・。やはり感覚の感受性・感覚のききわけ能力は落ちるようです。

 からだの感覚には臭覚・味覚・触覚・聴覚・視覚のいわゆる五感の知覚があります。この知覚の情報を常時感じていると、様々な知覚・感覚の情報が多すぎ、不必要で無関係な信号が大脳皮質に過剰に伝達され、思考障害や困惑などの症状が起こり統合失調症に陥ることもあります。通常の場合は不要とされる情報はシャットアウトする感覚のフィルターによって必要な感覚しか意識に上らないようになっています。これは、感覚情報が集まる視床という脳部位に感覚入力のフィルター機能があり、無秩序で過剰な信号が大脳皮質に行かないよう感覚入力を制限しているためと考えられています。例えばたくさんの人が雑談しているような雑踏の中でも、自分が興味のある人の会話は自然と聞き取ることができたり、洋服が皮膚と接触している感覚が普段は気にならないように感覚フィルター機能が働いています。

 農業など強い力を使いからだを使って酷使していると、知覚の中で特に触覚の感覚のフィルターが強く働くように感じました。そして、強いパワーに比重をおくために巧緻動作の能力の低下、骨盤・肩甲骨の動きがロックすることで筋肉の等尺性収のパワーを高めているように感じられました。
 そして骨盤や肩甲骨の動きのロックされることで、からだの連動の動きが不自然になりやすいことも確認できました。

 これらの状態を自然な状態に戻すのにいろいろ試してみましたが、やはりからだの感覚でききわけて(感覚分析)、快適感覚をあじわう(操法)のが一番の近道でした。

 今日はこのあたりで・・・。ありがとうございました。