あたらしいこころもちで、操体を学問する。
その過程で、矛盾したふたつの感触に出会っている。
ひとつ目は、この新しい捉え方について、何かを調べようとしたときに感じること。
色々な本を読んだり、調べたりしようとしても、なかなか以前のように本が読めない自分がいることだ。
今年の春の東京操体フォーラムの前くらいからか。
いや、もしかしたらそれ以前から、本を通して知りたいことを知るということがうまくいかない状態が続いていた。
知りたいこと、その内容は求めてもそこにはない、そんな感じがあった。
でも、本は好きな方なので(笑)、懲りずに手にはとってみるだけとってみる、ということは続けていて、最近ある著作と出会うことができた。
若松英輔氏の「本を読めなくなった人のための読書論」という本だ。
この本に描かれていることばは、しみ込むようにいまのわたしになじんだ。
「読書論」というタイトルがついているけれど、その表題以上の手引きを受けているような気持ちになった。
自分は「ことばに出会う」ことについて、いま改めて対峙しているという状態なのかもしれない。そのことに本書はスーッと光を当ててくれた。
ことばとの出会い方を変えたいと思っている自分がいて、
そして、それが学び方が変わることにもとても繋がっている。
なんで本を読めない日々がつづいていたのか、なんとなく腑に落ちた感じがあった。
(つづく)