オートバイで山に出かけ、テントを張り、できるだけ人がいないような
場所を見つけ、ただ静かに座っていると「皮膚」の感受性は高まります。
今は頻繁に行けませんが、以前はそれ自体が自分の生き方のようにさえ
感じる瞬間も多く、「ゆるキャン」ブームの前に野宿をしていました。
皮膚の高まりといえば、特に冬はすばらしい!
つい、自分の命の本質はなんだろう、と考えてしまうほどです。
命とは何か。
それは、太陽や月がこの世界を照らすことではないか、とか。
空気のプリズム、蒸気のきらめきを写しだす瞬間。
凍てつく冬の空気に薄白い吐息を眺めているとき。
そこにLIFE=命の影は映るのです。
草の上、私の落ち着かない姿を映しながら、雲の流れと供に消えて
また映し出されている、ちっぽけな影は伝えてくれるのです。
意識していなければ、すぐに過ぎ去るせつない尊さは、何故かわか
らなくても、命がそこにあるとわかった瞬間は覚えています。