東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

子供空手と操体

色んなご縁に恵まれる、僕は近所で子供達に空手を教えています
何となく始まった子供空手教室は沢山の楽しい時間嬉しい時間を
僕にくれます。


もともと普通に自分の練習で通っていたジムが近所にあって
子供の友達やご両親とも仲良くさせていただいてるので。
子供達が一緒に空手をやりたいと言い出しました。


それで、始めは教室でなくジムの空いてる時間に場所を借りて
みんなで遊ぼうかな、そんな感じでした。


ジムの人に尋ねてみると。


調度空手教室を開く為に、先生を探していたそうなのです。


あっという間に僕はそこで空手教室を始める事になり。
いまではお陰さまで沢山の子供達が通ってくれています。


何となく上手くいくのが僕の得意技なのです。


最近の子供達は習い事とかあって結構大変。
月曜日の空手教室でもお疲れの子供もいるのです。
おいまだ週の初めだぞとか思うわけです僕は。


ある日の事、何となくいっぱい疲れた子供が目に付いたので。
思いつきでこんな事をやってみました。


「みんな、何か今日疲れてる子多いな。」
「練習の前に面白い事やろうか。」


こんな言葉に子供って反応するんです。
次に何をやるのか興味津々になってます、


「いいか、練習の前に寝てごらん。」
「疲れたまま練習してもつまんないから。」
「ごろって気持ち良く寝てごらん。」


見学のお母さん達、普通は何をやってるんだろうこの先生は
そう思うのですが、うちはいつもこんな感じなので普通に見てます。


あーまた何か始めるな。


そんな軽いのりで僕のする事を見てます。


「寝るって言っても本当に寝ちゃダメだよ。」
「ごろんって気持ち良く床に寝てね。」
「それで、身体を自由にゆっくり動かしてごらん。」


「きっと気持ちが良い時があるんだ。」
「自由にゆっくりやってごらん。」


「あっ目はつぶろうか。」
「人の真似をしないでね。」
「自分の身体だから自分が一番気持ち良いように。」

「自分で自由にやって良いよ。」
「凄い形になってもいいぞ。」


子供達何となく真剣にやりだすんですよ。
こんな遊びを。


「手はどんな形が気持ち良いかな。」
「足はどうかな、自分でゆっくり動かしてごらん。」


疲れていた空気が段々動き出します。
何となくまったりゆっくりの空気に全体が変わっていきます。


子供達は自由が好きだから自由にさせときます。


2分もするといびきとか聞こえてきました。
(これ本当なんです。)


気持ちの良い場の空気が感じられます。


「みんなじゃあ目を開けてごらん。」
「気持ちが良かった人は手を上げて。」


みんな手を上げてくれます。
子供ってこういう感覚に敏感なんです。


それを妨げる事を大人たちは本当はやってはいけない。
僕は子供達に接してそう感じます。


「良かったな。」
「じゃあ隣の人、周りの人見てごらん。」


「みんな形が違うでしょ。」


「でもみんな気持ち良かったよね。」
「面白いんだよ。」


「みんなが気持ちが良いってみんなが自由にやって良い事。」
「みんなが違ってるんだよ。」
「でもみんな同じなんだ。」


こんな事を僕は小学校の低学年や幼稚園児に言ったりします。


分かったのか分からないのか、見学のお母さん達も
どう感じたのかは関係ないんです。


子供達は言葉じゃ分からないけど何となく
言葉の奥の何かを感じてるのを感じるんです。

僕は言葉で説明はそんなにしないんです。
子供に分かりやすい言葉はあえて使わない時があるんです。


そうやって言葉で説明出来ない何かを感じてもらうんです。
大人よりも敏感な時期に何かを伝えたい。


学校じゃないんですから空手を学ぶって事は
だから学校ではやらない事しか僕は教えないんです。



操体を学ぶとこんな事が面白いなってなってくるんです。


自分が一番楽しんでるかもしれないのです。


僕は人に教えながら凄く色んな事を学ばせていただいてます。



平直行