五年程前だったか、都内のまだ下町っぽさの残る町の整骨院に勤務していた。
そこの院長に教わったことの一つ。
患者さんに使う言葉も使い分け、選択する。
勘違いは使わない。
勘とは本能だから。
勘違いはそうあるものではない。
操体にも、「頭ではなく、からだにききわけて」という言葉がある。
からだは治し方を知っている。
頭で考えようとすると、日頃の癖や習慣が邪魔をしてしまう事がある。
そこで、からだに直接、原始感覚をききわけてもらうのだ。
思えばあの頃、まだ右も左もわからない辻は、毎日が必死だった。
慌ただしくも楽しい日々。
現在、操体を学ぶ為の基礎はそこで培われたと思う。
あの頃の気持ちを忘れないようにしたい。