東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

2008春季東京操体フォーラム(辻 知喜)

先週、春季東京操体フォーラムが行われました。


今回も雨のフォーラムです。
いつもと違うのは2日間の開催ということ。
操体の現在・過去・未来』ということで、普段は時間の都合もあってなかなか披露しきれなかった操法の進化の流れを堪能していただけたのではないかと思います。


一日目が終わって気が付かされたのは、20年以上前の、楽を選択していた頃のものが操体法だと思っている方がまだまだ多いことでした。
これには、実行委員一同、気が引き締まると共に、今回のフォーラムが意義あるものであったと実感できたのでした。


そこでまず、一日目の質疑応答から紹介したいと思います。


◎瞬間急速脱力について。
第一分析(楽な方を選択)において、脱力の際、息を吐きながら脱力とあったが、瞬間脱力と違うのか?


A:同じ。だが、気持ちよさに委ねた操法の場合、瞬間脱力にはなりにくい。



◎第一分析において、伏臥位で、可動域が広く、足がお尻につきやすい人の場合は?


A:自分(自力)でつけてみて、選択させる。



◎椅座位において、足は床に着けるのか?


A:橋本先生は臨床時、ほぼ床に着かない状態でやっていた。(着くのがないというわけではない)



◎実行委員の操法は?


A:第一分析への興味が多いようだが、現在、少なくとも実行委員は第一分析は行っていない。
からだの要求感覚に委ねるということ。
患者が好き勝手にやって(頭を使って)こわしている訳だから、(からだの要求に応えてない)からだの要求を満たしてあげることが大事。



◎膝の傾倒における介助の際、示指が立って見えたが、武術において、示指は方向性を示すのでは?


A:示指を立てるというよりは、中指を介して、小指側を使うということ。
膝裏に指を添える為、示指まで使うと窮屈な動きになる。
尚、この質問は翌日の平さんの発表と内容が被る為、詳しくはまた明日に、ということになった。
(これについては、平さんのレポートに任せます。)


因みに、操法の分析の種類はこちらを参照して下さい。
『操体法大辞典』


<第一分析>(運動分析)<第二分析>(動きの感覚分析)<第三分析>(皮膚の感覚分析)


つづく


辻知喜