東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

“耕す”ということ

「アチャ〜で始まる、初代西遊記があります。


まだ子供の頃、家族全員で見て本当に大好きでした。(少し前、神奈川ローカルで放映していましたので、今の家族と見ることが出来て感慨深いものがありました。)
もう本当に配役がピッタシカンカンで、今になって見ていても充分過ぎますね。
(そして後ゴダイゴが歌っていた名曲“ガンダーラ”もう最高です。(何が?いや僕の中で)


この西遊記について。
これは架空のお話ですが、実際には玄奘三蔵法師が実在の人物であります。


お師匠様、三蔵法師と共に釈迦如来の命を受け、有り難いお経を得るために、
天竺へ向かうのが、弟子である孫悟空猪八戒沙悟浄です。
実は、この妖怪に人間が陥りやすい“娑婆”での欲望を当てはめているらしいですね。


孫悟空は、威張るのが好きで、短気。喧嘩っ早く落ち着きがない。
猪八戒は、食べ物に卑しく、色気に弱い、弱気で飽きっぽい。
沙悟浄は、世の中を蔑み、人を信用しない、卑屈で、面倒くさがり。
TVでもそんな感じで描かれています。


それでも三蔵法師が困難に陥れば、真っ先に師匠を助ける為に弟子たちが、
例え火の中、水の中と八面六臂の大活躍で事なきを得る。
そんな物語です。(私たち弟子もこうでなくっちゃ!?)


その三蔵法師が、天竺へ向かう理由となった有り難い“お経”ですけれど、
本当の玄奘三蔵法師が訳しているのこそ、般若心経なのですね〜。
(実際に般若心経の最後は、
「掲諦 掲諦 波羅掲諦 、波羅僧掲諦 菩提 薩婆呵」
〜ギャテイギャテイハラギャテイ、ハラソウギャテイボジソワカ〜と読みます。
で終わっています。  
(ちなみに始めは、南無般若波羅蜜多心経〜ヨウ〜ウォオ〜オと聞こえますね。)


この一小節はとても霊力がある一節です。
他の部分は訳しても三蔵法師は、あえて訳さなかったという、
“呪文”なのだそうです。
その意味をあえて訳してしまうと、
「さあ、さあ、行こう。みんなで行こう」・・・どこに?
それは、それぞれの方にそれぞれの答え方があるでしょう。
そのために、みんなのことが円く・まる〜く納まるために、
私たちは学び続けているのですよネ。


まあ、お浄土、天国、彼岸、様々な呼び方がありますが、
操体的に言えば、今先生がお話ししてくれたこと。
橋本敬三先生がお話ししていた、“みんな行くんだから気持ちいいぞ〜”って場所。
三浦先生は橋本先生に教わった“帰一の法則”という事で説明してくれますネ。
(先生方に直接、詳しくはお茶を飲みに行って聞いてみて下さい?)
ちょっと、話を変えます。
僕は、三浦先生のよくお話ししてくれる“耕す”という言葉に惹かれてしまいました。
そして、フォーラムの挨拶の時に言いたかったのですが、言えませんでした。(緊張で!)
ココに書かせて下さいね。


“スッタ二パータ”というお経の集まりの中に、「耕す」というエピソードがあります。
あるとき、お釈迦様は托鉢するために田植えをしている農夫の元にやってきました。
そこにはリーダー格のバーラードバージャという農夫がおりましたが、
「さて一息入れて食事にするか」という時に、静かにお釈迦様が托鉢に立つものですから、
明らかに不快な表情を浮かべてこういいます。


「あなたはそこで食事を請うているけれども、私たちは働いて、耕して、種をまいて、
食事をするのです。あなたも食べたいのならば、汗して耕して食事したらいいでしょう!」


するとお釈迦様はこう答えます。
「私も耕して、汗をかいてしかる後に食を請う」


いささか狼狽してバージャは、
「私はあなたが労働して汗をかいているのを見たことがない!」といいます。


静かにお釈迦様は続けてこう言うのです。
「私は、すさんでしまった人々の心の荒れ地を耕し、“心のなかに真理の種”をまいて
汗をかき、その後に食事を請う。」


この話の終わりは、これを聞いたバージャが焦って食事を差し出すも、
お釈迦様は受け取らずに、ただ静かに立ち去る。ということなのです。


これをある方とのご縁に教えて頂きました。(その方は和紙ちぎり絵の先生です。)
僕は、
しびれるぜ〜燃えろ〜燃えてるか〜とアニマル浜口さん並に雄叫びをあげました。
どうしてかと言えば、
操体ってそうじゃないですか?
耕していませんか?
般若心経も、みんなの幸せを望んでこそ初めて得られる素晴らしい彼方へ。
みんなで行こう!
同じ方向へ行こう!
一緒に行きましょう!ということなのですから。


だからこそ、橋本敬三先生は般若“身”経と名付
けたのではないでしょうか?
からだの使い方・動かし方を、みんな知っていれば幸せになれる!絶対に!
それが適うのが自然法則。


そう感じて仕方ありません。


私たち東京操体フォーラム実行委員は、毎年二回のフォーラムの為に、
自分たちの仕事はきっちり行ったうえで、
毎月勉強会を重ね、(種をまき)お互いにレポート提出して学び合い、耕しています。
妥協せずに、それぞれのメンバーに良い波動を頂き、出来るだけ実らせます。
そして、
しっかりと打ち合わせを重ねて、フォーラムに臨む為にも、
しっかりと参加費用も勉強費用も勿論!自分で捻出したうえで(田植えで)
〜開催〜(収穫)の喜びを、皆様と分かち合っているのです。
(ちょっとくどいっスか?いや〜ご勘弁を。)


今日もブログを見て頂いた皆様!ありがとうございました〜!。


お暇な〜ら〜(明日も)来てよね〜わたしまってるわァ〜。
失礼しました。


岡村郁生




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