東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

自然のチカラ

 二日目です。よろしくお願いします。
 僕の住んでいる所は山に囲まれている自然が一杯のところです。5月の山々は緑に色染め始める月です。特にこの5月は自然のチカラを強く感じます。それは僕が農家という顔も持っているからです。(佐助ですからいろいろの顔を持っているのです(笑)。)
 5月というのは本格的に農業がはじまります。田植えをはじめ、6月上旬からは野沢菜の出荷がはじまり、またレタスの出荷のために苗植えと、自然のチカラを借りて生かされていることを、農業を通して感じれる季節のはじまりなのです。
 野沢菜の芽生え
レタスの準備で畑にマルチかけ
 僕ら人間がどんなに豊かになり文明が発達して機械化されても、自然を自分のおもいのままに操ることはできません。
例えば、雨が多ければ根が腐ってしまったりします。
天候だけではなく自然のバランスが崩れることで、鹿の大発生や害虫の大発生により一生懸命に育てた野菜などが荒らされてしまいます。自然のチカラを無視しては成り立ちません。
その他、畑の栄養を考え肥やしや二毛作をしないなども考えなければなりません。
 自然の恵みをいただくためには、自然の法則を無視しては成り立ちません。自然や大地と対話しながら育てた結晶が、皆さんの食卓に並ぶ食べ物なのです。
これは、からだにも言えることではないでしょうか。この世に生かされ、からだを使うためには、操体の基本理念である「息・食・動・想」や身体運動の法則を無視した自分勝手な生き方では、からだに歪みが生じ、さまざまな症状・疾患の原因を作り出しているのではないでしょうか。皆さんはからだと向き合っていますか?自分に意思の動きと、からだの動きとは同じではないのです。からだの動きを自分の動きにするためには、身体運動の法則を理解しからだが学ぶ必要があると思います。
 農業も自然のチカラを理解しながら野菜の育て方を学んでいる姿に、何か操体で学んでいる哲学や法則と共通点を感じる農業見習いの顔をもつ佐助でした。
 ありがとうございました。