操体と出会い、色々なことを教えていただく中で
「感覚」はひとりひとりの人が持っている宝物だと思うようになりました。
人の持っている宝物を、私が磨いていくことはできない。
逆もまた然りで
私の持っている宝物を他人に代わりに磨いてもらうこともできない。
でも、自分自身にしか磨けない宝物が在るということは、本当に嬉しいことだと思います。
橋本敬三先生の著作「からだの設計にミスはない(たびぐち書店)」を初めて読んだとき
「まあウソかホントかやってみな」
という言葉がとても印象に残りました。
私の「からだ」を通して
「感覚」を通して
私自身が本当に納得できているのかどうか。
そういった問いかけを後世に学ぶ人たちに
今もなお、言葉を通して伝えてくださっているように感じます。
またこの言葉はもうひとつ
「やりながら、動きながら」感じることも教えてくださいました。
それは私にとっては一歩踏み出す「勇気」にも繋がるものだったと思います。
それまでは勇気がなくて
「動かず」に悶々と考えて、止まってしまっている自分がいて
肝心なところで「動けない」自分がいました。
やりながら、動きながらでないとわからない感覚がある。
そういうことを教えていただいたことで
「とりあえずやってみながら、感じていけばいいんだ」と
今ある自分を、素直に受け止めることも教えていただいたように思います。
一歩ずつゆっくり、愛しみながら
自分自身の宝物である感覚を
これからも磨いていきたいと思っています。
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「感覚」つながりでもうひとつだけお伝えしたいことがあります!
実は私は「音」好きで、数年前から南シベリアのトゥバ共和国の
「ホーメイ」という歌唱法に魅せられています。皆さんご存知でしょうか?
この「ホーメイ」という歌唱法は
「1人でいくつもの音を同時に出せる超絶歌唱法」なんて言われることもあります。
私も初めて見た時に大自然に育まれたその「声の魅力」に
完全にノックアウトされてしまいました。
そしてその不思議な音の世界観に「いったい何がおこっているんだ…」と
人間の可能性のようなものも強く感じ
気付いた時には私も唸る練習をしていました(笑)
そんなトゥバのホーメイ歌手の方がなんと9月に来日します。
メンバーの1人は今年現地で開催された
「国際ホーメイフェスティバル」の優勝者の方です。
超多忙でなかなか日本に来日できない「ホーメイジ」です。
*「ホーメイジ」はトゥバ語で「ホーメイ歌手」のことです。
そしてトゥバのお隣にはアルタイ共和国という国があり
そこにも「カイ」という超絶歌唱法があります。
「風の谷」のモデルになった国とも言われている秘境アルタイ共和国から
これまた「国民栄誉歌手」の方も同じ時期に来日します。
それだけでも嬉しいことなのに、この度奇跡的なことが起こり
なんとこのお二方を含めた言わば「スーパースター」達が共演する機会が「日本」であります!
日本すごいです。
その奇跡的な機会を演出してくださったのは
実は東京操体フォーラムの相談役もされている
「超歌唱家」の巻上公一さんです。
このスーパースターの共演は、まさに巻上さんのご縁の賜物だと思います。
むしろ日本だから実現したといっても過言ではないと思います。ファンとしては本当に有り難いです(涙)
関東では高円寺や六本木、横浜で公演があるそうです。
ちなみに私は全て行くと思います(笑)
ご紹介させていただいたのは、「ホーメイ」も「カイ」も耳だけではなく
からだで味わうものだなあと日々感じるからです。
私自身はホーメイを歌うとき、自分の声をモニターしながら
まさにからだ全体で感覚を磨いているような気持ちになります。
普段とはちょっと違う体験してみたいなあ
もしくはいつもと違った方面から感覚を磨いてみようかなあ
と思っていらっしゃる方には絶好のチャンスだと思います。
ご興味を持たれたみなさま、詳しくは巻上さんのHPの「topics」から
「アルタイとトゥバ 9月は喉歌の祭典だ。」をご覧下さい!
写真もあって、わかりやすく魅力を紹介してくださっています。
http://www.makigami.com/
最後は随分長文になってしまいました。。。失礼致しました。
一週間お付き合いありがとうございました。
明日からは友松さんが担当されます。どうぞお愉しみに!
寺本雅一