東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

操体における 「頑張るな」 とは ④「力み」

 頑張るというのはからだが 「力む」 ということに尽きるが、これは周りをよく観察することや、自分の心身の状況を感じる余裕もなく、ただ目的に向かって猪突猛進していく状態である。 当然、からだは感情や意志に強く影響されるので、強烈な力が出るときもあるが、力んでいるので全身が硬直して、いずれ心身のコントロール不能に陥ってしまう。

 

 このような頑張ることで力むというのは、最も幼稚な身体反応であり、からだにとっては不必要な身体感覚である。 また極度の心身硬直状態になることで免疫力が低下して、疾病に陥りやすくなり、からだの感性も麻痺させて体調の変化に対しても鈍感になってしまう。

 

 力むのではなく心身の緊張を解き、からだの自然な要求に耳を傾けることで、感じる余裕が出てくる。 すると、全身的な無駄のない動きが生みだされ、リラックスとストレス解消によって免疫力を高めてくれることが期待できる。