東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

私のズッコケ操体クロニクル~その4~

三浦先生には二ヶ月くらいの間に三回診て頂いたけれど、「操体を学ぼう」というきもちは初回でもうできあがっていたようなものだった。

初めて診て頂いた時、訳も分からず、「からだとの対話」という世界を体験していた。言葉で何かを説明されたのではなく、皮膚に軽く触れられることで、その世界に入っていった。

本で読んだ内容が、からだに直当たり的にヒビいていたんだと思う。

今まで自分が思っていた「きもちよさ」とは全然違う。

確かに「快からのメッセージ」はあるんだ、と実感できた記念すべき日でもあった。

三浦先生の、「オレがすごいんじゃない、からだがすごいんだ」という言葉も印象的で、この時初めて「からだ」という存在に触れられたような気がしている。



この時のインパクトが強すぎて、それからしばらくの間、「それ、御法度だよ」というようなことをやってしまうことになる。

一人で寝転がりながら、「あの時こんな感じで手が勝手に動いていたよな」、「こんなふうに背中の方がきもちよくなったよな」とあれこれモゾモゾやってみて、

「きもちよさが出てきたかも」という具合に、きもちよさを思考し、きもちよさを探し、きもちよさが出てきたと喜んでいたのである。

そんなことをしても、あの時体験した「からだに委ねることで味わえるきもちよさ」を再び味わえるわけでもないのに、

「からだにききわける」ということをちゃんと学んでいないがために、見事に勘違いしてしまったのだ。

あの時触れた「からだ」はどこへ行ってしまったのやら。

そんな勘違いを抱えたまま、個人レッスンを開始して頂くことになる。