東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

私のズッコケ操体クロニクル~その5~

当時の職場は土日が休みだったので、毎週土曜日にレッスンを組んで頂いた。時間に追われることなく開始できたことはありがたかった。

レッスン当初は、三浦先生にからだを診て頂くことが多かったのだけれど、ここで大切なことを教えて頂く。



レッスン開始から一ヶ月が経った頃、いつものようにからだを診て頂いた後、「今日はどうだった?」という三浦先生の問い掛けに、

臨床後の余韻にぼうっと浸りながら、「この前やって頂いた時の方がきもちよかったです」と口にした。

この時のことは今でもはっきりと記憶に残っているし、昔のノートを見返すとちゃんと記録にも残っている。

~「快の感覚」、自分のからだ、瞬時、他者や前回(以前)のきもちよさと比較すべきものではない、その都度、その都度、からだにききわければいい、快に優劣はない~



操体、操体法の初学者は、きもちよさを頭で理解しようとしたり、探そうとしたりすることがある。

それは、一度味わった「本人が感じているきもちよさ」が、その人のきもちよさの基準になってしまうからだろうと思う。

そのきもちよさをもう一度味わおうと、あれこれ思考し、探してしまう。

そのきもちよさを一つの基準にして、優劣をつけて比較してしまう。

この時までの「私」は、まさにそのような「私だらけのきもちよさ」の中で勘違いしていた。

ここから、「からだにききわける」学習が始まった。