湘南に住んでから波乗りを始めた。
サーファーという、趣味と生き方が一致しているような人もいる。
そういった人のことを「スタイルがある」という。
サーフィンを始めてから、スタイルのある人とは何か、なんとなく
その言葉の意味に隠され、滲み示されている雰囲気を味わってきた。
サーファーだから当然、よく行きたくなるのは海である。
しかし、波乗りをしてればスタイルのある人になれるわけではない。
特別な良い波でもないのに、波の乗り方そのものが優雅なのである。
波に乗っているのは自分ではないのに、共感し共鳴し、安らいだり、
穏やかになったり、気分が高揚したりするのはなぜだろうか。
スタイルのあるサーファーは、ありふれた表現でも母なる海に感謝を
忘れることは決してないと言うことに尽きるだろう。
それを眺めて、『あぁ~愉しそうだなぁ』といつしか笑顔になれる。
それに包まれてしまうのだ。
潮のうごき、流れに身を沈め一瞬で何か目覚める。
常に動き、揺れる実感の中で表現できる。
その姿も優雅で、スタイリッシュに波と調和している。
くつろぐように流れていくサーフスタイルの人に見惚れてしまう。
その人が陸に上がって帰っていくところもまたスタイリッシュであり、
アートな雰囲気を持っている、それを味わう人に私自身なりたいのだ。
2021年秋季フォーラム
2021年11月23日(火)勤労感謝の日 ハイブリッド開催
テーマ「アートと操体」