「食べる」ということを考える時も、最近思い浮かんでくるイメージは「植物」である。
以前にもここで吐露したことがあるが、食べることが好きな私は油断するとついつい食べ過ぎ状態になることがある。
「土と内臓」という本の中で「ヒトの消化管をひっくり返すと植物の根と同じ働き」という非常に興味深い眼差しの紹介されている章がある。
ともに微生物の織り成す豊かな生態圏あっての環境である。
同時に、外側からしたら見えない、隠れている空間でのこと、という点も似ていると思う。
人間には手があり、足がある。
食べたい時に食べたいものを手に入れようとすれば、それが口の中に納まるのは時間の問題だろう。
芽吹いて、その場所に根付きながら、与えられているものをいただいている生き物とはだいぶ違う。一日に3度食事をとっている人間はそう考えるとよく食べる生き物だなと思う。
食べ過ぎるということを、植物に置き換えてみる。
土の中に水をガバガバ投入し、肥料をたっぷりと与えて栄養過多で過密な状態になっているというところだろうか。植物の根にとって、こういう環境は健やかな生育に逆効果に働くこともあるし、何より土着の微生物たちは困ってしまうだろう。
肥料も水もたっぷりある。
わたしが与えたいのか、ハラワタが必要としているのか。
そして、どのくらいの与え方が適切なのか。
食欲の為だけではなく、オナカのなかの見えない世界の為に、手と足を使う。
食べることが、ある側面から見れば植物の栽培のようにも思えてくるので、
からだを育てることをもう少し考えてみようと思う。