東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

テーマ「植物」より・・・4

おはようございます。

 

操体の創始者、橋本敬三先生の一般向けの文献には、人間の「食」について植物食が適当なのではないかと書かれている。

その理由として、よく知られているのが歯の種類と数に注目した捉え方。

前歯8本は野菜を、犬歯4本は肉類を、臼歯16本は雑穀堅果類を噛む歯なので、その割合で食物を摂れば肉食は七分の一で良く、動物食過剰は不自然であり、植物食を主体とした方が自然だという捉え方。

 

しかし、植物食しか、してはいけないというのではない。

また、単にこの割合で食物を摂れば良いとしているわけでもない。

「食」の営みは自分自身で責任をもって営んでいくしかないのだから。

その為に、よく噛んで自分自身の唾液をはじめとする分泌液とよく混ぜ合わせながら、お腹の後味も含め、からだにききわける事が大切。

体調によっては、上記の歯の種類と数に合わせた割合が良いという訳でもなく、場合によっては食べないという選択肢もあって然るべき。

橋本先生の主張が間違っているというのではない。

結果とプロセスの問題であり、からだにききわけるというプロセスをとおし「食」の営みだけでなく、他の「息」「動」「想」の営みと「環境」とのバランスが良くなっていけば、分泌液はじめ内臓バランスも変わり、結果的に植物食主体の食生活の方が、色々な意味で満たされるようになるのではないかという事。特に日本人は。

また、環境問題や他の生物との共存、共栄を考えれば、人間の生命バランスは植物食主体の粗食でも生命エネルギーの素を充分に活かし、満足感と幸福が味わえるものにしていく必要があるのだと思う。