植物を見ていて、しみじみすごいなぁと思うことがある。
一所に根を下ろしてから次世代の種子を産出して新天地に旅立つまでは、その環境で起こることにすべてに相対し、適応しながら生きているその姿だ。
動物とはまた違う、植物なりの「逃げ方」はあるのかもしれない。
けれども、基本的にはその場で起こっていることはある種の「全肯定」の姿勢で臨んで適応しているように見える。
いや、植物には肯定という捉え方も否定という捉え方も、そもそもないのかもしれない。
ただただ、起こること、与えられた状況をいただいて、そのことに素直に対応しているだけなのかもしれない。
その積み重ねによって生み出される「からだ」が植物の姿。
身近に植物や樹木を訪ねて、その様子にしばらく目をうばわれる、また様々な想いが湧いてくることもある。
何かがうごいてくる感覚になることがあるのには、こういう植物の生き方も関係しているのかもしれないと思う。