草木を眺めていると、植物のからだには「正面」というものはあるんだろうかと思う。
また、枝葉を伸ばしているあの地上部の拡がりには、右手や左手などの区別が存在するのだろうか、地中に伸び拡がっている根には右足、左足のような区別は、、、などと考える。
植物たちにとってはこんな問いかけはナンセンスなのかもしれないけれど、操体でからだのうごきについて学習していると、こういうことが気になってくることがある。
直立した人間のからだを正面からみれば、ぱっと見の外見は左右対称にみえる。
植物の正面をどこに定めればいいかは分からないけれど、その立ち姿はどの方向から見ても、その左右の関係は非対称にみえてくる。
この植物の姿・かたちにはうごきが宿っているように思う。
ぼーっと眺めていると、長い時間をかけて表現されてきた植物のうごきの軌跡がふわーっとみえてくる。
からだに宿っているうごきや「自然体」というものについて学習するものにとって、この植物の「立位」にはひょっとしたら見逃すことのできない秘密がつまっているのではないだろうか。
言葉にならないことばを介して、生命の記憶の部分に語りかけてくるように。
一週間のお付き合いありがとうございました。
テーマは「植物」のバトンとタスキを明日からの友松さんに渡します。
どうぞお愉しみに。