「からだ」に対して素直になることは、自分に対しても素直になること。
そのように感じられてくると、自分を生かしてくれている「からだ」への感謝だけではなく、今の自分にとって必要なことにも意識が向いてきます。
呼吸やからだの動きから感じとれる感覚は「からだからのメッセージ」です。
自分の意識で色をつけずに、そのまま感じとっていく姿勢であれば、「感じとろう」としているときとは全く違うことを「からだ」は感じさせてくれます。
その感覚はときに繊細で、ときに鮮明で、目に見えないものと繋がっている、ということさえ意識させてくるもの。
ただ、そのことをもって、終わりになってはいないだろうか。
その時点で感じとったことをもって、分かったつもり、出来ているつもりになってはいないだろうか。
臨床においても、生活においても、なんだか行き詰まっているな、と感じているときは、ここで止まってしまっていることに気づかされます。
感じられたのなら、なぜそのように感じられたのか、考え続けること。
すぐに答えに結びつけようとするのではなく、そのプロセスを充分咀嚼していくこと。
健康維増進学として繋いでいる想いとビジョンを持ち続けること。
学ぶ姿勢が問われているとき、生き方そのものを問われているようで、耳が痛いこともあります。
けれどもその痛みは自分自身を更新させてくれる「ヒビキ」でもある、ということも感じられてくるのです。
(続く)