東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

何を学んでいるのか⑤

「からだ」に対して素直になることは、自分に対しても素直になること。

 

そのように感じられてくると、自分を生かしてくれている「からだ」への感謝だけではなく、今の自分にとって必要なことにも意識が向いてきます。

 

 

呼吸やからだの動きから感じとれる感覚は「からだからのメッセージ」です。

 

自分の意識で色をつけずに、そのまま感じとっていく姿勢であれば、「感じとろう」としているときとは全く違うことを「からだ」は感じさせてくれます。

 

その感覚はときに繊細で、ときに鮮明で、目に見えないものと繋がっている、ということさえ意識させてくるもの。

 

 

ただ、そのことをもって、終わりになってはいないだろうか。

 

その時点で感じとったことをもって、分かったつもり、出来ているつもりになってはいないだろうか。

 

臨床においても、生活においても、なんだか行き詰まっているな、と感じているときは、ここで止まってしまっていることに気づかされます。

 

 

感じられたのなら、なぜそのように感じられたのか、考え続けること。

 

すぐに答えに結びつけようとするのではなく、そのプロセスを充分咀嚼していくこと。

 

健康維増進学として繋いでいる想いとビジョンを持ち続けること。

 

 

学ぶ姿勢が問われているとき、生き方そのものを問われているようで、耳が痛いこともあります。

 

けれどもその痛みは自分自身を更新させてくれる「ヒビキ」でもある、ということも感じられてくるのです。

 

 

(続く)