東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

臨床と生活にいかす操体法・・・3

おはようございます。

 

症状、疾患にとらわれる事なく、健康の回復、維持、増進を目的とするのが操体。

これは臨床でも、普段の生活でも同じ事。

何故、それが可能なのか。

それは、操体法が感覚をききわけた自力自療を旨としているから。

 

自力自療を適えるには、これを自力で行わなければ生存が保てないといった、誰もが行っている生存必須条件の生命活動に着目する。

生命体として、動きと呼吸は必須であり、無意識下でも、からだがエントロピーを増大させないようバランスをとりながら営んでくれている。

そうした、からだ(生命)の叡智を畏敬し、からだの本音を尊重する。

 

からだの本音は、エントロピー増大には決して向いておらず、気持ちよく快適に限りある生を全うしたいという事。

それを本人にも、感覚をとおして望んでいる。

治しをつけるのは、からだなのであり、からだの本音とその要求に忠実である事。

だから、決して害など無く、最小エネルギーで最大の効果が期待できる。

 

生存の必須条件である動きと呼吸が、からだの要求に適ってくれば、生命現象も根本からより良く変わっていく。

その先にあるのは、健康の回復、維持、増進であり、その過程で症状疾患も治まりがついてくる。

 

本来、治しは自力自療なのだが、とかく被験者本人は思惑の建前や理屈に惑わされている。

だからか、臨床の場では「こんなことで、良くなっちゃったんですか?」といった驚きの声もよく聞く。

しかし、治まりをつけたのは自分自身であり、本人のからだ。

操者(施術者)は、からだの本音とその要求に忠実であるよう、サポートするだけ。

 

www.tokyo-sotai.com