東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

木曜日

私のところでは木曜日は定休日とさせて頂いております。
朝、いつもと同じ時間に来て、タオルやシーツの洗濯をして 10時には、膝を悪くしてしまい、こちらまで来ることができないという一人暮らしの80歳になる女性の家へ伺い、診させて頂くということを2年以上続けており
これが木曜日の習慣になっておりました。


しかし、今日からはこの習慣が変わってしまいます。診させて頂いていた方が先週、亡くなられてしまいました。
いつも可愛がって頂き、花の名前やいろんなことを教えて頂き、最近ではよく出歩いていたようで 梅林がきれいで、そこから見える浅間山もきれいだったよと話してくれ、桜の花も楽しみにしていたのに残念です。


新聞で訃報を確認し、一昨日、告別式に参列してきました。ジュピターのBGMが流れるなか、在りし日の写真や行いが紹介されていて、九州の娘さんが主催されている児童合唱団をいつも支援しており、近々何周年かのイベントがあるので楽しみにしていたというのを、この時になって知った。
思い返せば去年の11月頃に、みんなにはまだ内緒にしてるんだけど東京に行って来ても大丈夫かね〜と相談を受けたことがあり、心配だったが必ず携帯電話を持っていき、何かあったらすぐ人を呼べるようにしておいてくださいねと念を押しておいた事があった。
後で聞いたら、息子さんのところで家族の集まりがあり一人で電車を乗り継いで、行って来たのだという。最近も、ちょっと楽しみにしてることがあるんだけどまだ内緒だよと言っていたことがあったがこのことではと思え、もうちょっとだったのにと思ったら不覚にも涙があふれてきてしまった。
しかし、この世でのお勤めを立派に果たし
一番気持ちが良いところへ帰っていったのだと思います。
一番気持ちが良いところへ帰っていってくださいと祈りながら焼香してきました。


この日のことは、頭の記憶ではしだいに薄れていってしまうのかもしれない。
しかし、手のひらや中指、薬指の指先をとおして学ばせて頂いた、この方の気持ち良さの表現というのは自分のからだの細胞核にずっと刻み込まれていくんだと思います。


                  
友松 誠