今回のブログのテーマは、「私にとって操体とは」というテーマを頂きました。僕は、操体と出会うことで、治療方法・考え方など様々なことが変化してきていることを実感しています。私にとって操体とはと聞かれ、ひとことでいうと、「操体が私にとって、からだを通し、意識の変化をもたらす学問」と言えると思います。今回のブログでは、操体と出会い僕が変化したことを紹介したいと思います。一週間のお付き合いよろしくお願いします。
僕は理学療法士の国家資格を取得し、17年目に入ろうとしています。この17年間の中で8年間は、スポーツ疾患を中心とした整形外科の病院に勤務し、その後は外来中心のクリニックへ移り現在に至ります。
整形外科の病院に勤務中は、リハビリへ役立てるためにすべての整形外科に関係する手術に立ち会い見学や、また各関節で有名な病院へ長野から大阪・東京などに毎月研修にいくなどをしながら、整形疾患に対して学びを深めていました。そして医師の協力を得ながら学会発表するというように、学会での報告にチカラを注いでいました。
8年目を過ぎると、自分のリハビリの方法がどこまで、痛みを主訴とする方に効果があるのか知りたいと思うようになり、お誘い頂いた現在のクリニックへ移ることを決心しました。痛みを主訴とする疾患の方を中心に、自分の持っている知識からストレッチや筋トレ、アライメント、関節の動きに対してアプローチをしていましたが、痛みという感覚を改善・消失させるという難しさに直面するだけでなく、大きな疑問も生まれていました。それは、痛い部位特に急性期の場合は炎症が起こりますが、炎症があるといいながら、痛い部位を触ります。触ることで痛みの受容器である皮膚・筋膜・骨膜の受容器などを刺激することになります。痛みの治療といいながら、かえって炎症を長引かせている可能性があるのではと疑問に思い、患部を触れなくてもアプローチする方法を求め、いろいろな研修会へ参加させて頂きました。そして、自分の進みたいアプローチ方法(治療手技)の方向性が何となく見えてきたような気がしていたとき、偶然立ち寄った医学書や治療手技を中心に置いてある本屋に、自然と目に入った著書が、三浦理事長の操体法入門・手関節からのアプローチでした。手関節から足関節までの連動が細部にわたり記おり、患部に触れなくても連動を利用してアプローチができるのではないかと思いました。そこで操体や操体法を何も知らないような状態でしたが、気持ちはすでに操体法定期講習会の操体指導者養成コースを受講することを決めていました。三浦理事長や畠山常任理事からみたら、また「楽」も「快」もまったく理解してない奴が来たと思われたのではないでしょうか。
僕の場合、操体との出会いは、迷いなく操体の学びの道へ導かれたように感じます。これは、自分自身が求めていた答えが、操体には哲学も治療もすべて含まれているからではないでしょうか。
今日は僕の操体との出会いでした。ありがとうございました。