東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

意志を通すその意識〜想念のアウトプット〜

『生体の歪みを正す』創元社 (423頁〜)
橋本敬三先生は、当時の医師会会長であった武見太郎先生に「−報告とお願い−」書簡で届けている。
この内容は、人間の願いを超えた人間の本質を知る訴えでもあり、敬虔な信仰からの祈りのように感じる。
ふと、思い出してなんとも似ている・・・そう感覚的に・・・その場にいたのは三浦寛先生だけじゃなかったんだ、と。
先日の「操体マンダラ」である操体受講生により三浦寛先生に届けられた橋本敬三先生の信仰を感じる手記。
そして三浦寛先生にどうしても探して欲しいと頼んで、奇跡的に見つかった同人誌に掲載された橋本敬三先生の若い頃の文章の話・・・。
(本物、本質、本気、本音、根本・・本当に繋がってよかったなぁ・・・「操体マンダラ46周年」来年も開催するそうですヨ)

さて、それでは今日のお約束行ってみましょう!(続きです)
様々な欲求を司どり、己を感じ他との境界を生じさせ、様々な感覚を統合しつつ変化させ、最新の研究によれば、本当に自分の決定なのか、自分自身とは何を指すのか?と疑問を投げかけている脳(佐助実行委員のブログ参照)それは、仕組みとしての脳、中枢神経としての上位中枢との関係でもあり、脊髄の上にある脳幹、脳幹の上にある視床、これらの“は虫類脳=感覚脳”の上にある“間脳=感情脳”のさらに上にあるのが、いいことも悪いことも識別していく、大きな意味での欲の中枢、大脳新皮質なのである。

いわゆる脳発生学的にとらえてみれば、下部脳から徐々に形成されて視床下部メラトニンを分泌するホルモン代謝の中枢)によって、もともと一つであった脳も、まず右大脳半球が形成されてから左大脳半球が形成されていることがわかっている。つまり、肥大化した大脳は人間特有の欲を司る脳(欲脳)とも言えるのである。これによって生じる不自然とは、本来生じている原始感覚そのものを抑制させていることも充分に考えられる。

例えば、食事で考えてみよう。
乳児の人間は自然そのもの原始感覚で飢えと渇きを訴え、満たされればそれ以上の栄養摂取を拒むのだが、大人になるにつれて舌の知覚(味覚)を求め、ストレス解消的に刺激的な食生活に偏ってしまいやすいのは「食」である。
悪い言葉で言えば「食らう」こと。これに慣れると満腹になっても食うことは可能であり、嗜好という記憶で食らうことになる。
よって、本来ならば反則であり不自然なのだが、それさえ”食の一形態”として受け入れてしまうのであり、これこそ大脳皮質の左脳的欲脳の産み出した刺激、つまり、過食・味覚食は、高脂肪・高血糖維持傾向等の刺激過多を要求し、咀嚼して味わうことさえ必要無い状態、これを可能としてしまうのだろう。

故に、刺激は足ることを知らない。そしてなにも現代に限ったことではない。
古代ギリシャの医聖ヒポクラテスの時代から既に過食を戒めているのである。
「一日一食は天人の食事、二食は人間の食事、そして三食は畜生の食事」と言い、また、中国で発生した薬膳の考え方でも食べ過ぎは脾の中毒を起こし、それこそ“食毒”と戒めている。
ちなみに私自身も「食」の回数を減らして二ヶ月経過している。これをウソかホントか試してみて、変化を感じることは多い。その一つは「有難い、有難い」と、素直に感じるようになってきたこと、これはハッキリした。常に満たされていると、それまでわからなかったコトが識別されてくるのである。もっといえば・・・・ン?オットット、このまま脱線して終わってしまうところだった。
人間の食事と天人の食事に関しては続ける予定なので、またの機会に書くとしよう。

話を戻し、千島学説を絡めて最後まで考察してみよう。
今まで書いた赤血球の産生の仕組みとして、“腸”が大きく関与するとすれば、人間の体内における体温維持は非常に重要性を増してくる。
約40度とされる腸内において、体温低下により種々の疾病を引き起こす可能性を考えてみたい。
なぜ40度なのか?それは細胞の働きの低下だけにとどまらない。人間の補酵素であるビタミン群や消化酵素の活性も36〜46度。「からだ」とは、常に先を見ている自律した自然のシステムでもある。具体例を挙げよう。恒常性維持(ホメオスタシス)に重要で慢性的システム不良を防ぐ有効な手段の一つに発熱作用がある。それは同時にほとんどの場合、食欲不振を訴える。要するに解毒作用とは、一つに体温のセットポイントの上昇であり「風邪は体の大掃除」と昔からの”金言”も、ここに理由は成立するのだろう。

そして言うまでもなく体温維持そのものは、エネルギーの代謝の結果である。
しかし、クエン酸回路は酸素がなければATPを産生することができない。酸素は肺呼吸によって心臓に運ばれ、体循環を経て細胞代謝に必須であり、血液中の赤血球で運搬しているが、その形状により酸素を中心に運搬する量も変化していく。ちょうど物流で例えて言えば、東京から仙台、東京から島根、東京から鹿児島に荷物を載せてトラックで運ぶにもその積載量が関係するし、道の整備がされていなければ交通量が少なくても流れが滞ってしまう。
要約すれば生命維持の代謝活動とは生命エネルギーの入力と出力バランスの循環であり、自律可能なのだ。
腸の働きにより赤血球そのものが産生されるならば、腸の働きそのものは、なぜ自律しているのか、直接的な脳の関与を受けにくいのか、意味もわかる。理由の一つに、肥大化した欲脳による過度の活動制限を受け難くなり、「呼吸」という重要な生命維持に直結しているのだ。

これが自律可能である限界を、超えてしまった場合はどうなるのであろう。
まず生命維持に最低限必要な代謝活動のために、酸素を必要としない解糖系をメインとしたエネルギー産生に切り替わるだろう。それは急速な運動時にも見られるように、非常に代謝コストが高上し、エネルギー産生効率が低下することを意味する。
つまり、人間が脳を肥大化したことによるリスクはここにあるのだ。全血液中の酸素量の20%を必要とする脳生命維持自律システムでは、長期的に解糖系をメインにすれば不利な条件となる。慢性的低酸素状態では、常時高血糖となり、膵臓の外分泌系であるインシュリンに負担がかかり、バランス制御のため頻度にアドレナリンやノルアドレナリンを分泌させ、交感神経を同時に刺激している悪循環をきたす。
副交感神経は抑制方向に働き、呼吸は浅く回数は増加し、排泄量は減る。自然法則に反して起こっている。

これが臨床的に何を意味するかと言えば、生命の逆行現象を生じてくる可能性を生じるのではないか。
例えば、もっとも代謝の盛んである皮膚組織は、“は虫類状”に乾燥し硬化する。循環系では不安定な体温維持により“は虫類的行動”を取らざるを得ない。そして神経系ではミエリン鞘を持たない“c繊維”のような繊細な活動電位が一番ダメージを受けるため振戦や痺れを生じさせ、さらに髄鞘そのものさえダメージをうけることにより随意運動は勿論、不随意運動も活動低下せざるをえない。
このように、代謝活動の逆行システムが関与してくるのである。
遺伝子の活動と細胞の働きは常に自律管理されているので、生命維持システムの逆行スイッチにオン、酸素を必要とせず細胞分裂を行う腫瘍細胞が活動を活発化し、細胞の異質化をとどめる免疫系の弱体化・効率の良い生命発達維持システムの逆転現象が進んでいくのである。

「ケイゾーコード」の一つとして、橋本敬三先生も訳あって千島学説を支持していたと考えられる。
そして人間の悲願達成として使命があり、生命の維持そのものに必要なフィードバックの考え方も、
人間として最低限必要な自己責任生活、「息」・「食」・「動」・「想」・「環」を指示されている。
この人体生理学にとどまることのない具体性を、科学的研究を通して表舞台に求めて欲しい。そのように生前の橋本敬三先生は願っていたのだろうし、様々な病気などは”元々のからだ”にはないのである。不自然な生活において生じる理由さえ、このように「生き方の自然法則」で立証されるのある。

なお参考として、動物ではなく植物の場合ではどうなのか。植物一般において、人間の赤血球に相応するのが“葉緑素”である。この葉緑素とは色素の差こそあれ、ほぼ赤血球と同じ組成と働きを担っている。いわば、植物における血液と言っても過言ではなく、植物の病気のほとんどが、根から生じていることも大きなヒントになる。病態変化を認めた現時点でも遅くはない。まだ可逆性は残されている。
理論とか理屈を敢えて審議せずに仮説としたままでも構わない。実際にこの医学界において常識とされることを覆すのは容易ではないからである。

人類が生まれほぼ200万年。この長い歴史があり21世紀に遺伝子ゲノム解析が終わったとしても「からだ」は謎に包まれている。死んでいる肉体を解明するのではなく、生きている状態での人体の構造は、未だ全て解明されていることは無い。しかし「イノチ」そのものを生む天然自然の法則は微塵も揺るがず自在している。だからこそ「操体」を学ぶのだ。私たちは自律可能なのだ、と得心しえるように学ぶことだ。
”まず自ら無意識に発している、「想(念)」のアウトプットである”言葉”を意識して統制する事。
自然法則の応用貢献を成し続けること、朽学しないこと、妥協しないこと、ブレない縦軸に間に合うように営むこと。それを証明してくれる「原始感覚」を磨くことなのだ。
なぜなら全て有り難く「快」につながっているんだから。
ただ、感恩報謝して懺悔しても、ただただ有難いことを感じること、なんと言っても有り難い。
それは、「神性相続権」としてワタシ達は成り立っているということ。これは大前提となる理由。

・・・ということで、長々と一週間お付き合いありがとうございました。
それからお知らせもあります。
今年の秋季東京操体フォーラムは、「自力自動、自力自療」をメインテーマに致します。
是非、11月18日の予定を今から組んでおいてくださいね〜。一緒に学びましょう!

この世を歩みつつ立つ鳥が如く濁さずコツコツ歩み続けよう!