東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

好きな言葉の一つに、初心忘るべからずがあります。
これはよく、初志貫徹と混同されて使われたりしていますが、もともとは世阿弥風姿花伝に出てくる言葉です。

初心忘るべからず。時々の初心忘るべからず。老後の初心忘るべからず

風姿花伝では年代事に学びの段階が示されていますが、初心という言葉が出てくるのは確か20代前半頃。
未熟ではあるが、ある程度形になってくる頃。
そして、初心はこの後も出てきます。
その時々の初心を忘れなければ、現在の自分の立ち位置がわかります。
前に進むために、初心を忘れない事。
歳とともに、その時々に積み重ねていくものが時々の初心。
「初心に戻って」とか、「初心に返って」とかではなく、むしろ初心に戻らないために忘れないようにということだと思います。