東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

日盤吉方

不可視な大いなるエネルギーを得るための手法が気学には幾
つかあります。その代表的な一つが『日盤吉方』です。
読んで字の如くで、日々行うことで運気をあげていく『幸せ
の500円玉貯金』
の様なものでしょうか。

私がこの九星気学を面白いと感じている一つが、このアグレッシブな
学びなのです。家宝を寝て待ったり、棚から牡丹餅的な、いわゆる
一般的に言われる占いなどの要素はそこには殆どなく、寧ろ修行僧の如く、
真摯に自らの弱い部分や、足りない物事と正面から向き合い、克服し、
或いは気付きを得て生活習慣や、日々生きていく上での心構えを変えて行きます。
『幸せは歩いて来ないだから歩いて行くんだよ〜♪』って懐かしの
水前寺清子大先生の歌が思わず出て来そうな位に、ひたすら自らが
足を運び、コツコツと積み上げていくのです。

その中でも気学初心者が登竜門的に日々行っていくのが、日盤吉方なのです。
この日盤吉方は基本的にはその日一日をハッピーに、或いは厄災なく
無難に過ごせるために行うもので、有効期限正味一日のハッピー貯金です。

とは言え、この日盤吉方で何をするかと言えば、基本的な気学の考え方
として、自宅から半径750m以内は自らの気が通っている言わばホームグラウンドと考え、
その中で生活をすることにおいては、余り外部や他からの影響を受けにくい安全地帯と考えます。
ですが、仕事や外出の際には否が応でもこのホームグラウンド外に出て行くわけです。
ですから、当然その際には、必ず地球上で生きている生命体である限り、
天の気、地の気の影響を大きく受けてしまいます。

これら日々の星の影響を分かり易く図示したアイテムが、『遁甲盤』です。

2013年 遁甲盤入り手帳

2013年 遁甲盤入り手帳

この遁甲盤は手帳として販売されていますので、興味がある方はどうぞ。
それで、この遁甲盤手帳には、私たちの生年月日から割り出した、本命星や
月命星などが書いてあり、そこに自分自身の星を当てはめて、今日一日、
或いは一ヶ月、大きくは数年、数十年先までを観ていくわけです。

日盤吉方と言われるのはその中の、今日の盤面(日盤)をみることで、
どの方位が今日の自分にとって最大エネルギーを戴ける方向となるのか?
或いは厄災が降りかかる可能性がある方向なのか?などを確認するのです。

最大エネルギーがあれば、積極的に取りに行き、厄災あるところは大難を
小難に変えるべく手をうったりと、その図を元に今日の過ごし方を観ていく
参考にするのです。

ここでも面白いのが、九星気学操体と同じで、色々な先生が色々な解釈の元で、
気学を伝えていることです。私が学んでいるのは俗に『村山気学』などとも言われている、
株式会社マインドズームの代表でもある”村山幸徳先生”九星気学です。

展望と開運2013 (角川フォレスタ)

展望と開運2013 (角川フォレスタ)

この村山先生は新潟県・柏崎の日蓮宗僧籍に生まれられたこともあって、
幼い頃から仏教や易・気学に浸る環境にあったようです。うちの師匠も
敬愛されている道元に造詣も深く、道元が執筆した正法眼蔵の考えや
気学のノウハウを駆使し、経営指導も行っていらっしゃいます。
1992年、日本新党の立ち上げにも参画されたりと、日本の政治経済の裏の裏をも
知り尽くしている方としても、有名です。

この村山先生の考えられる九星気学の根底にあるのは、NGが無いと言うことです。
どういうことかと言えば、とかく占いやカウンセリングにおいては、あれをやったら駄目!
ここに行っちゃ駄目!と行動制限や、駄目出しが多いのです。

これは私たち臨床家にも言えることで、足を組むと骨盤が歪むから、足は組まない方が良い!
とか、こんなことをすると、からだが歪むから駄目だ!などと、NGを数多く言った方が、
臨床家の逃げがきくから、その方が楽なのです。

もし、クライアントが又、調子悪いんです〜って言われたときは「足組んだでしょ?」
「布団硬いでしょ?」と自分の臨床のまずさを棚に上げて、相手のせいに出来ますので、
これほど便利なアイテムはないのです。

話しどんどん逸れるので元に戻しますが、村山気学は基本、NGを作りませんので、
凶方向だからこそ、日盤吉方をとって凶をチャラにしてから向かいなさいという解釈なのです。
現実問題として、今日の仕事場所が凶方向であるから(ややこしい)、行くの止めます!
って言えれば良いですが、現実問題として、そんなこと言っていたら会社をクビになっちゃいます。

気学はあくまでも何千年の歴史の土台の上に組み上げられた自然法則ではあるのですが、
それに縛られることなく、現代環境にマッチした、深化をしているのです。

ムムム、これってまさにうちの師匠がやっていることと同じなのです。
橋本敬三が創案された操体をエッセンスはそのままに、当時とは
社会環境も変化し疾病の種類も変わってしまった現代人に、よりダイレクトに響くよう、
深化発展させたのが、第二分析、第三分析、更にそれ以降の分析なのです。
これも、そのままで良いよなんて師匠が言っていたら、今の私たちの臨床は無かったと、
空恐ろしさを感じます。

因みに『日盤吉方』は毎日の遁甲盤の盤面を観て、自分自身の今日の最大吉方になる
自宅より750m(2Km以上が無難)以上離れている方位へと出向きます。
そして、その土地で熱を加えられた飲食物を飲む、或いは食します。

最大吉方とは自分を最大に応援してくれる宇宙エネルギーのことです。
このエネルギーを積極的に手に入れると最短距離で幸せへと導いてくれます。
やはり、キーワードは不可視なるエネルギーなのです。

この日盤により、私たちは心身共に科学変化を起こし、変わっていく自分自身を
感じることが出来る様になるのです。
不可視なるものをシッカリと感じ取ることが出来る初級編が、この『日盤吉方』なのかもしれません。