東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

環境

先日の秋季東京操体フォーラム初日において環境学について少々
話しをさせて戴いたのですが、如何せん30分という時間において喋り
きることは不可能でしたので、補足も込めて最終日に書かせて戴きます。

操体の根源的思想ベースに『息食動想』があるのはご存じだとは思い
ますが、これに『環境』が入ります。
この要素が過不足無く整うことで、私たちが健康的且つ幸せな人生を
送ることが出来ると操体では説いています。

この息食動想+環境に関しては橋本敬三師が理論的構築をされた当時
と大きく変化したものが幾つかあります。一つは多様化した食生活と、
もう一つがテーマにしています『環境』です。

私が考える『環境』とは単純な自身の身の回りの生活環境とかでは無く、
地球上に住む生命体として、宇宙+地球環境との相関性のことです。

私たちが地球上において快適に生活する上で重要なのは、活かされし宇宙
からの生命力と同調しながら如何に命を育めるかだと思います。
夏には夏の過ごし方、冬を越えていく支度も必要になるはずです。
同様に人生においても暖かい春もあれば厳しい冬もあり、それを如何に
乗り越えるかも環境学におけるテーマでもあるのです。

そしてこの宇宙からの生命力を上手く活用すれば、人生におけるフォロー
の風を背中に受けて、自分の思い描く素晴らしき人生も歩んでいくことが
可能になって来るのです。


そしてこれら宇宙の生命エネルギーは一定の法則によって運行しています。
その一定法則を理論化したものが『九星氣學風水です。

とかく物知り顔な方に『氣學』等の話しをすると、「あ、氣學ね俺の一年占ってよ」
などと疑い半分、半信半疑で聞いてくる方がよくいらっしゃいます。
非科学的だとか証明出来ないなどと。

イギリスのノーベル文学賞受賞作家であるジョージ・バーナード・ショー
『たかだか200年の産業革命以降の近代の智恵など薄っぺらい、数千年続いた
人類の知恵は一つも擦り切れていない。数千年の人類の智恵を見直すべきだ。』

と言っています。

この氣學の考え方とは元々、孔子の基本的な考え方で、2500年前に孔子
考えた天体学と世界観を現代語で今の世界にそのまま活かせるように説明をしています。

この氣學の考え方のベースになっていますのが、『天・地・人』の考え方です。
全ての生命力は『天』にあると考えました。天とは宇宙の生命力そのものであり、
日本で言えば神とか仏と考えても良いかと思います。

その天が『甲(きのえ)乙(きのと)丙(ひのえ)丁(ひのと)戊(つちのえ)
己(つちのと)庚(かのえ)辛(かのと)壬(みずのえ)癸(みずのと)』
の10通りあります。

そして『天』によって受けた氣によって『地』の氣が立ち上がります。
地氣は12通りで『子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥』
となります。

この地の気を受けて、始めて我々の『人』の気が立ち上がるのです。
因みに人気は9通り『一白水星・二黒土星・三碧木星・四緑木星・五黄土星
六白金星・七赤金星・八白土星・九紫火星』
になるわけです。

これら『天・地・人』を組み合わせると、今年一年の宇宙の生命エネルギー
の方向性が出て来るのです。当然、今月一ヶ月の傾向、今日一日の傾向も
確認することが可能です。宇宙の生命エネルギーの方向性と同調しながら
日々の生活が送れれば先程も述べましたように、健康で豊かな生活を送ることが出来ます。

これをパッと見て分かるように作られたのが『後天定位盤(こうてんじょういばん)』
と言われるものです。

この後天定位盤は三種類存在し、『年盤』『月盤』『日盤』の三種類です。


↑今年一年の大きな動きと傾向を見ます

↑今月一ヶ月の動きを見ます

↑今日一日の動きを見ます

これらを目的別に使い分けていくのです。これ細かいこと書き始め
るとブログ一週間かかりそうなので、又、何かの機会にお話出来れば
幸いです。。

これが分かると、電話がかかってきたクライアントの住所から、
症状疾患と潜在的な要因などが分かるようになります。

先日電話があった方も会社の社長さんで、日盤方位からみると
腰痛症状であることは分かり、会社の後継問題などで、潜在的トラブルを
抱えていることも想像がつきます。

来所戴いた時に話しの流れで、ボソッと子供さんがお二人いらっしゃって
娘さんが二人で四代目はどうなるかなぁ〜などと、当初の予想通り
後継問題で半ば諦め気味にお話をされていました。

これ、不思議と抱えている問題を口に出すことで身体に変化が起きてきます。

宇宙は個々人が持っているエネルギーに見合った物事を目の前に提供します。
その人個人が持つエネルギー量に見合わないモノを宇宙は与えないのです。
人間が得てして同じような出来事でつまずいたり挫折するのも、そこを超える
要素が足りないからに他ならないのです。

施術に関しても施術者のエネルギー量に合わないクライアントとは
縁がないでしょうし、宇宙もその手配は行わないでしょう。

『どんな施術』をするのかが重要ではなくて、『誰が』その施術をするのかが
重要であると言えます。極端な話クライアントにとっては操体だろうが
他の施術だろうが関係ないのです。良くなれば良いのです。

理想の施術とは触れる前に治っているということを出来るのが
ベストなのです。身体にストレスを与えない、より本人の治そ
うとする力を引き出せるような施術。

『名人』は全てに通ずと言われますが、合気道の大名人、塩田剛三
合気道で一番強い技、それは自分を殺しに来た者と友人となること。」
と言われています。
これこそ、人を制し空間を制す、名人の成せる技だと思います。

今回も一週間お付き合い戴き有難う御座いました。
明日からは大名人三浦先生の登場です。