東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

テーマ健康と寿命・・・4

おはようございます。

 

生命エネルギー収支のバランスをとり、いかに良く環境に適応するかが、健康の鍵となる。

 

そこで橋本敬三先生は、自分自身で責任もって営まねばならぬ最小限の生命活動の営みである「息」「食」「動」「想」に注目し、それぞれの自然法則を究明し、その自然法則に合わせていくことで、誰もが健康で満足した人生が送れると説いた。

 

究明した自然法則は『般若身経(健康の自然法則)』と銘打ち、ビラを刷って一般の人に配っていたこともあったという。

その想いは「動」の身体の使い方、動かし方にしても、名人達人の域にならなくてもいいから、せめて間に合うように及第点を会得してほしいというものだった。

 

「動」の身体の使い方、動かし方にしても、これをすれば○○病に効果があるといった一時期話題になるだけの○○病体操のようなものではない。

重要なのは、「息」「食」「動」「想」のバランスと「環境」とが調和して、本来の健康体としての自分自身を取り戻していく事。

そのバランス制御をするのは、自分のからだであり、自分の目論みだけでどうにかなるものではない。

しかし、からだのバランス制御のサポートは、自分で出来る。

 

そして、からだのバランス制御が十分に成されれば、自然環境に自在する生命エネルギーの素と生命活動の調和は密になり、生命エネルギー収支のバランスがとれ、本来の健康体を取り戻していく。

○○病への効果というのも、健康を取り戻す過程に於いて成されてくるものである。

 

橋本先生が一般の人にビラを刷って渡したのも、からだのバランス制御のサポートをする為に、日々の生活の中で出来る範囲で構わないから、行ってみてくれという願いが込められていたと思う。

「息」「食」「動」「想」は同時相関相補性になっているので、「動」が自然環境への適応に向いて変わってくれば、他の「息」「食」「想」も変わりながらバランスがとれてくる。

「動」の身体の使い方、動かし方にしても、奥は深く追求していけばその効果の程は果てしないが、ビラに書いた事柄をやってみるだけでも、効果こそあれ損はないのだから、とにかくやじ馬根性を出してやってみてくれという想いだったと思う。