東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

呼吸

つづき

 これまで 「肚」 と 「性」 という 「死の中枢」 と 「生の中枢」 について述べてきたが、これは施術において重要なポイントである。 またこの二つは連動する関係にある。 そして双方に寄与しているのが呼吸であり、その呼吸に意識を持たせることで、神経が活性化し治癒が為される。

 

 呼吸というのは生の中で最も重要なものだ。 呼吸とともに生命がはじまり、呼吸とともに生命が終わる。 呼吸はこの世で最も神秘的なものであり、その呼吸なしには生命はあり得ない。 また生命は呼吸の影にすぎないかのようにも見える。 呼吸が消えるとき生命も消え失せてしまう、この呼吸という現象を是非とも理解する必要がある。

 

 生命のはじまりである最初の呼吸は、地球、そして宇宙という全体の創造によってなされている。 そして、それがもし宇宙創造の全体によってなされるのだとしたら、呼吸に左右される他のあらゆることも、自身の行為ではありえない。 もし、自分が単独で息をしていると思っているとしたら、それは宇宙の法則から踏みはずしていることになる。 

 

 自分自身が呼吸しているかのように思っているのは、紛れもなく勘違いだ。 今まで呼吸してきたのは自身ではない、全体が生命に息を吹き込んできたからである。 呼吸という最初の行為が自分と全体との橋渡し、自分を全体とひとつにする、それに引き続くすべては自分の行為ではない。 この最初の呼吸のあと、自分が死ぬ最後の呼吸まで起こるすべては全体の行ないであり、全体が自分の中で生きるのである。

 

 生が呼吸とともに始まり、死もまた呼吸とともに訪れ、そして、その二つの間のあらゆることも呼吸とともに在るとしたら、すべての科学は呼吸を無視することはできない。 呼吸はただ肺に空気が出入りしているだけではない。 空気はその外層にすぎない、その層の奥深くには 「躍動生命気力」 という活力が隠れている。 

 

 呼吸には二つの部分がある。 ひとつは、いわば呼吸の身体ともいうべき酸素、水素、窒素などから成っている。 そして、もう一つが呼吸の真髄である活力、すなわち、宇宙生命の全体自身から成っている。それこそが生命自体なのである。 だからこそ進化する操体は呼吸を無視して存在することはできないのである。 

 

 最終日を迎えて思うのは、今回のテーマである 『私の操体歴』 から外れた感があり、いうなれば、『私の操体観』 になってしまったような気もする。 しかし、操体についての思いの丈を意思表示できたので自己満足している。

 

明日からは三瓶さんが担当します。

 

 

今年も操体マンダラ、海の日に開催致します。

※「操体マンダラ」とは?

三浦寛が一日、操体の最新情報について語る、操体三昧の一日です。 弟子一同にとっては「師匠孝行する日」。

東京操体フォーラムや、通常の講習では語りきれないことを、

存分に出していただこうという算段です。 今年からはリクエストにお応えして、10時〜21時の開催になります。

昼食会 サイン色紙&ツーショット撮影会

足趾の操法®アドバイザー認定、操体プラクティショナー認定式、

今年より「足趾の操法指導者」認定を行います。

開催日時:2019年7月15日(月)海の日 10時〜21時 ルーテル市ヶ谷センター

★予約制で、当日の参加受付はありません。ご注意下さい

https://www.sotai-miura.com/?p=1314