東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

2013 SOTAI Forunm in Valencia 『食編』

ムムム、気が付けば、もう一ヶ月が過ぎてしまったのかと、改めて
時の流れの早さを感じる今日この頃です。
ちょうど一ヶ月前、私は師匠お二人と、スペインの地に再び降り立
ちました。
昨年、未曾有の経済危機に見舞われたヨーロッパ全土の煽りをモロ
に受け、スペインも経済状態は瀕死の状態でした。
昨年まで二年連続で行っていたスペインも、さすがに国家の一大事
では如何ともし難く、昨年は断念し、一年のブランクがあっての再
訪問でした。

私にとってのスペインのイメージは『茶色』です。これは飛行機の
窓からスペインの大地を見渡すと、こげ茶黄土色のオンパレード。
建物も全体的なトーンが茶系といいますか、黄土色系なので、テン
ションが上がります。
“ちゃっちゃっちゃちゃ〜っこげちゃぁ〜♪”って妙なリズムの音
が私の頭の中で鳴り響くと、あぁ〜スペインだぁと、妙な感覚にな
ります。

成田からイスタンブールが約11時間、トランジットで一泊後、マド
リッドまでが約4時間と移動に次ぐ移動。操体を習い始めた初期の
頃、島根から東京へ夜行バスに乗って片道11時間の旅をしていた頃
を妙に思い出させてくれます。

長時間の移動でも、幸いなことにトルコ航空の食事は、私が今迄、
食したどの航空会社の中でも、最高ランクに入る美味しさで、そこ
が唯一の救いでしょうか。
トルコ航空で食事が出ると、どうしても思い出されるのが、始めて
マドリッド・フォーラムに行った際の、某OK氏の飛行機内での
「chicken or beef?」のCAの問いに対し、自信満々に『I am Chicken!』
と言ってしまったエピソードを思い出します。
いつも、食事をする度にその話題になり、本人が居なくても、毎回、
話題になるなんて、やっぱり凄い人だなぁ〜などと、場の空気が和
みます。

食に関しては、海外へ行くときには、特に大きなウエイトを占めて
くるので、食事が合えば旅全体がHAPPY!食事が最低だと、もう旅自
体が悲しいこととなってしまいます。
幸いにも、トルコもスペインも「まず!っ!」って思うような食事
がなく、何を食べても、日本人の口に合うと言いますか、使われて
いる食材も、日本でも馴染みのあるものも多く、味付け自体も日本
人に抵抗なく、美味しく食べられます。

今回も様々な食事を戴いたので、順位を付けることは憚られますが、
敢えてもう一度食べたいベスト5を挙げてみました。

5位:パン全般(マドリッド宿泊ホテル)
決してシャレでは無いのですが、パンに関しては全般美味しかった
です。まぁ、パンがご飯代わりなので当たり前と言われる方も居ま
すが、そうでない国もあるので、そう考えると小麦が良いのか、気
候なのかはさておき、ホントに街の小汚い食堂でもパンは美味しか
ったですねぇ〜。

4位:フライポテト
ポテトも食事をするとき常に、食べていましたが、ホント美味しい
です。日本にいるときは揚げて食べることをしないのですが、揚げ
てあっても油っこくなくフワフワで食せるのは、さすがオリーブオ
イルのお国柄!マヨネーズっぽい調味料とも絶妙にマッチングして
おり、ツボでした。

3位:タコ(タコ料理全般)
魚介類が特に美味しいのがスペイン料理の特徴でもあり、その中の
一押しがタコ系の料理です。揚げて良し、ボイル良しと何でもOK!
柔らかく、とても食べやすいです。私的にはバレンシアのパエージ
ャ専門店で食べたタコさんが、特に美味しかったです。

2位:セゴビア名物、子豚の丸焼き(cochinillo asado)(足)
セゴビアでは一応、名物と言われているのが、この子豚の丸焼きです。
本来ならば、丸焼きになった子豚ちゃんが、テーブルにドンと乗って、
6〜7人で切り合って食べるのがスタンダードな感じのようです。
スペインではコチニーリョと呼ばれているお肉で、子豚ちゃん・・話
し聞くと食欲が失せそうですが、生後二週間から早いものだと、母
親のお腹にいるときに取り出して、調理するのだそうです。
食べた場所はローマ水道橋のたもと、小野田先生のご子息、イチ君
がネットで見つけたという、老舗のお店『Mes〓n de C〓ndido』という
所でした。

先ずビックリなのは、肉がとにかく柔らかい!口の中で蕩けそうな
位ヤワヤワなのです。オマケに皮はパリッパリッ!北京ダックの皮
はやや硬い食感ですが、この子豚ちゃんは皮までヤワヤワです。
子羊の丸もあるそうですが、子豚ちゃんで良かったです。

1位:鹿肉のシチュー?
そして栄えある第一位に輝いたのが、あのドンキホーテの風車があ
ることで有名なラマンチャ地方のコンスエグラの小さな町、どう見
ても、ジモッティ〜しか行かないでしょ?って言いたくなる様な、
お世辞にもキレイとは言えないお店でした。
今回、サブ通訳としてお手伝い戴いた、トレド在住の大悟くんが、
ネットで調べたらしく、散々迷いながら何とか辿り着いた場所でした。
お店のおっちゃんは今でも、似顔絵を書けと言われたら直ぐにでも
書けそうな位の特徴有るおっちゃんで、良い味を出してました。

正直、余り期待をしていなかったのですが、メインの前に出て来た
ハモンや、卵料理も、妙にノスタルジックな味で、実家の母の料理
を思い出させるような、不思議な感じでした。
鹿さんは、何だか私にはツボだったようで、ややレバーっぽい味は
しましたが、日本で食べる鹿よりも遥かに美味しく、気が付けばか
なりの量だったのですが、ペロリと戴きました。

スペインは何処に行っても食事は美味しく、これはいらない〜って
ものはほぼ、ありません。是非、自分の舌でお確かめ下さいまし〜。