東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

「目」とか「みる」とか その2


佐助実行委員のブログに興味深い動画が載ってました(視覚その4)。


全盲の男性が散らかった廊下を歩く動画なんですが、

目がみえないはずの男性が見事に障害物をよけていくんです。

ビックリですよねぇ。


「ブラインドサイト」と呼ばれる特異な能力らしいのですが、

ヒヨコちゃんには詳しいところはよくわかりませんので、

視覚についての詳細は佐助殿のブログを1週間分読んでみて下さい。


それよりワタシがこの動画をみてまず思ったのは

「むむ!これは座頭市ですか!」ってことですヨ(ヒヨコの思考回路はこんなもんです)。


座頭市とは皆さんご存知のとおり、盲目ながら居合の達人。

仕込み杖を抜いてはバッタバッタと斬りまくり、それはもう鬼のように強いわけです。

う〜む、ホントにそういうヒトがいたかどうかは別にしてスゴイもんです。


周りの状況が全て気配でわかっちゃうんでしょうか?


以前に気配は聴覚に関係しているといったようなことをみた記憶がありますが、

ワタシ的には気配を「聴覚で感じる」よりも「肌(皮膚)で感じる」ほうが何となくシックリきます。


目でみなくても皮膚で感(み)ている。あるいは皮膚が感ている。

もしかしたらこのほうが操体的にも?何となくシックリくるかもしれません。


ところで座頭というのは江戸期における盲人の階級の1つで、

按摩、鍼灸、琵琶法師などへの呼びかけとしても用いられていたものだそうですが(Wikipediaより)、

そうした市さんは鍼灸按摩をやっても相当上手なんじゃないでしょうか。

まさに三浦先生のいわれる「感る」っていう診断と治療をするんではないかと思います。


実際に目の悪い臨床家の方の「触診」などには目を見張るものがありますからネ。

やっぱり人間のからだってやつは、なかなかのスグレモノですぜ。


というワタシも以前に、あるマンガのマネをして修行?を試みたことあるんです。

それは目をつぶって道を歩き、壁や電柱にぶつかる寸前で止まるというもの。

まぁ動画の男性と同じようなことをしようと思ったわけです。


結果は ・・・ 頭突きの稽古にはモッテコイでした。



中谷之美