東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

至高の日々(岡村郁生)

今日6月26日がお誕生日の貴方、お誕生日おめでとうございます。
至高の一日を愉しんでお過ごし下せるようお祈り致します。

日々の思考が試行を産み、試行は指向を確立し、至高を生む。
悶々と日々を過ごしつつ、嬉々としない自分に不安を生み出す。

脳で作った一時の安心感の姿、映し出された姿にこだわらず、呑気に
いたらそこにあったのは、そのものでいいんじゃないか。
考え続けた挙げ句、自分は映し出されている幻ではないか…と。

否!ふと起きた瞬間にソレに指導されてしまう。

「本当に大切なことを伝えていないから "からだ" は訴えているんだ 
オマエさん 一体今迄ず〜っと何を教わってきたの
いったい なにをおそわってきたの
人を感動させるために 自分自身を感動させたいから学んだんだろう
いいか 臨床の組み立てを自分勝手なマスターベーションにするな
オマエさんの本当に "からだ" を通して伝えたいことが
いつも気分を生み出しているんだからな」

う〜ん、気分って言われてもなァ・・・。
すると、めくっていた本に ”目線”が飛び、ヒントを観る。


小脳の ”無意識”的能力は”意識”に不可解なのである。
それは、”直観的”にしか捉えられないもの。

”意識”は限られたモノ・コトに向く注意の集中でもあり
"集中しているモノ・コト以外は無視する"という作用もある。

”非意識的な行動”には、”技能の習得こそ必要”なのであり、
技能とは、"意識的な努力の継続"によって得られる。

つまり、非意識的な行動に至るには、”努力の継続”こそ必要。
確定的にではなく、試行錯誤しながら”臨機応変”に行動すれば、
動的平衡=調和=バランス現象”をいつの間にか得てしまう。

「構造」を中心に考えると、客観的証明が必要となるかわりに、他人
とも共有できる情報となり、見て判断し脳の海馬に記憶されていく。

「ツクリ」はそれ自体で価値があり、生きている限りの条件を伴う。
生命は誕生以来(+)エントロピーを発生して変化し続ける。
ゆえに「構造」は常に変化して、崩れてゆく方向を露呈する。

ソレを少しでも留め「構造」を維持するように働きかけるので、エネ
ルギーが必要となっている。

ただし「食」でカバーされるので、崩れていく量に比例して、「食」
の個体差は大変な”偏差”を生んでしまう。

エネルギーは「うごき」で「動的平衡」と共に主観的なものである。
本人のわかることが必ずしも客観的情報となりうるワケでないように、
”個”のバリエーションに富んでいる。

”無形”なるモノは、自在に動くことが可能だ。
それは、見えていないからこそ成立しているのである。

動きの大きいもの程、形は無いに等しく見えないものは他人の目で確
認したり、情報と共に海馬へ取り込むことは、”一見”困難でもある。
この主観的「うごき」は、形にするごとに制限を受け、反比例している。

本来、生きているという条件を付与されていた「構造」の維持は(+)
エントロピーだが、生きていようと死んでいようと大差ないのは「動
的平衡」つまり、見えないものを含んだ「うごき」の本質であり、か
いつまんで言えば、"万物に共有されている”のである。

それならば"客観的"でもおかしくないが、そう簡単なことでもない。

その理由をいくつか挙げてみると、「見えないもの」の特徴として、
感じとっていくものであり、積み重なったシステムで成立されており、
不自然な縮退部位は”歪み”として具現化し、理屈ではなく理解する
形質として進化し”説明”ではなく”納得”を受け入れる性質なのだ。

以上の点から考察を纏めてみると・・・。
本能的ではあるが、すぐさまわかるものでない故に、人はわからない
ことが、面白く感じられるが如く、生と死の本質こそ「バランス現象」
ともいえるのではないだろうか?

至高という言葉の意味は、「この上も無いこと、最高」
指向という言葉の意味は、「ある方向、目的に向かうこと」
志向という言葉の意味は、「意識が一定の方向に向かうこと」
試行という言葉の意味は、「ためしにやってみること」
思考という言葉の意味は、「経験や知識を元にあれこれ考えること」
嗜好という言葉の意味は、「あるものを特に好むこと、それに親しむこと」

「しこう」とは、なかなかいい言葉である。
操体」の学びにもパッと浮かぶような言葉であり、なにか馴染みやすい。

120才まで愉しめるように学べるのも「操体」ならではであろう。

ヒトは一二〇歳まで生きられる―寿命の分子生物学 (ちくま新書)

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それでは一週間(迷走していましたが…笑)ありがとうございました。
明日からは、西のお師匠様である日下実行委員の登場です、お愉しみに!!