東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

〜身につける、実をつける〜

香さんからバトンを引き継ぎ、
今週担当します瀧澤です。
よろしくお願いします。

随分と秋めいてまいりました。特に東北の秋は早いです。
道端の木葉が色づいたと思ったら、もう散り始めています。
実りの秋とは言いますが、今年もお米にリンゴに柿に梨…
たくさんの秋の恵みを頂きました。

目線を学びに移してみると、操体にも何やら美味しそうな
キーワードがあちらに、こちらに、たわわに実っています。
「間に合っていればいい」とか「きもちよさ」とか「皮膚」とか
いった具合に。

何とも魅力的な言葉の数々。豊かな土壌で育まれたその言葉たちは
厳しい冬にも耐え忍び、誰が見てもついつい手が出てしまうほどに
実っています。

あまりにも美味しそうなものだから、ついつい手が出てしまう気持ち、
とてもわかります。私も魅了されたうちの一人ですから。
けれども、その実がなる過程までわかっていないと、
結局食べ方もわからず仕舞い。「試行錯誤の果てに」とは
聞こえはいいけど、食べ方をわかったうえでのことでないと。

三浦理事長はこんなことをおっしゃっています。
「まるごと受け取りなさい」と。
「まるごと受け取りなさい」ということは
「まる飲みしなさい」ということではないんです。

実が大きければ大きいほど、謙虚に食べ方を教わり、
よく噛んで、味わって、旨みも渋みも十分に頂いたら
今度はどうやったらその実を作ることが出来るのか、
ここからが試行錯誤の始まりです。

理事長は他にもこんなことをおっしゃっています。
「学問するんじゃなくて学問にしなさい」と。
決して上手い下手や起用不器用の問題ではなく。

この実行委員ブログを読めば、実行委員各位が操体を学問にし、
それぞれの持論を展開し、操体の中でおおいに遊び、愉しむ様が
伝わってきます。文面から同志のエールを受け取るような、
そんな感じさえあります。

先日、ある人がこんなことをおっしゃいました。
「一生勉強だから大変ですね」と。

操体には「間に合っていればいい」という教えがありますが、
「間に合わせる」ためにはそれ相応のことも必要です。
「間に合っていればいい」と口にする人の自己責任。

「息」、「食」、「動」、「想」それぞれにそれぞれの「環境」が加わって
イノチを営む。

「環境」は常に変わります。特に時代の変化には大きく影響を受けます。

時代は変化する故、四つの営みの在り方もその時代の環境と
同時相関相補連動性に変化していきます。
その時代、その時代の「間」に合うように、その時代の中で
からだにとってイノチにとって「間に合う」ように。
変化の中で「間に合う」ようにするために進化が必要なんです。
もちろん自然法則に逸脱しない範囲で!(操体操体のまま進化していく)

進化に置いてけぼりにされてしまったら、きっと私が間に合わなくなる(笑)
だから終わりがないんです。

この現在進行形の操体を学びの年数や操体との関わり方を問わず、
共に味わってみませんか?

プロセスを、歴史を、紐解いていくことで実った実の味がより一層
格別なものになるでしょう。

東京操体フォーラムはいつでもあなたをお待ちしております!


「2014年秋季東京操体フォーラム」 開催決定
今回は11月22日(土)23日(日)の二日間開催いたします。
メインテーマは「操体進化論」です。
特に、22日は場所の都合上、人数が限られておりますので
ご参加希望の場合はお早めにお申し込み下さい。
詳細は以下、「東京操体フォーラムHP」をご確認ください。
http://www.tokyo-sotai.com/?p=813