操体の臨床は「構造運動力学」に基づいています。
ですから、「構造力学」という「カタチ」だけを見て終わるのでは
ありません。その「構造」が動くという、「運動力学」の観点も
入っています。
「構造」と「運動」を分けて考えるのではなく、一つのものと
考えます。「構造」は「運動」に影響を与えますし、「運動」は「構造」
影響を与えます。
さらにからだが動くという点において
からだの使い方、動かし方のルール=身体運動の法則があります。
この法則に順応することで「運動」から「構造」に変化を与えることが
できます。感覚することをすっぽかさなければ!
※因みにここでいう「運動」ってエクササイズや体操、トレーニング等
ではないですヨ。
とかく、外見にこだわりがちになってしまいますが
「運動」をすっ飛ばして「構造」を何とかしようとしていたのは
過去の私。何とかしようとすればするほど「何かこれって違うかも」って
感じていた過去の私。
さらに、さらに師について現在進行形で操体を学んでいると、
この動きも単純に目に見える動きから、目には見えない動きも加わって、
より「感覚」の大切さが身に染みてきます。
目には見えない動きを感覚として捉えることができたなら
からだの外枠の「構造」に対する見方も変わってきます。
「歪んでる」、「歪んでない」とからだを構造的にしか
見ていなければ、なんとなく無機質な感じがしますが、
そこに動き(目には見えない動きも)と感覚がおさまっていれば
からだに血が通いだすような感じがしてくるのです。
操体は「構造」を矯正するとか、「運動」=トレーニングで鍛えるとか、
「構造」と「運動」を分離する発想ではないんですネ