姿勢はいいに越したことはありませんが、
それにとらわれすぎてもなあ、と思う事があります。
ある時、クライアントの女性から、
「うちの母(85歳)、腰と背中が曲がっているんですが
みっともないので、操体で真っ直ぐになりませんか?」と言われました。
う〜ん。
クライアントの方の気持ちもわからないではありませんが、
今、お母様はちょっと腰が痛いとか、膝が痛いとかはあるものの
いたって元気なんだそうです。
それを「見栄えがよくないから、まっすぐにしたい」というのは
どうしたもんでしょう。
ご本人は別に不自由を感じていないのですが、
娘さんは「姿勢がいいほうがいい」と思っているのです。
こういう場合は、今、別にご本人が不自由していないのですから
日常生活がスムースにいくようなケアでいいのでは?
と、提案しました。
また、ずっと昔、
腰が直角に曲がっているけれど
見事に太極拳をやっている90歳くらいの
おばあちゃんを見たことがあります。
私はこの時に
「あ、不自然の自然とはこういうことなんだ」と
思ったのでした。
仙台の葛岡霊園にて