大好きなマンガ家に秋竜山(1942〜)という方がいます。
日本が誇るナンセンスマンガの巨匠。知ってるヒトは知っている存在です。
定置網漁の漁師や郵便局員の仕事を経て、マンガ家になった興味深い経歴の持ち主でもあります。
秋竜山の作品に「無人島1枚漫画」や「ナンセンスマンガ」という一コマ仕様の漫画があります。
正確には「一枚の漫画」に「題」と「ひとコト」で構成されているマンガです。
最初、「1枚マンガって何だ?一枚の絵じゃないのか?」と不思議に感じていましたが、なぜこの作品は「マンガ」なのか。そのことを朧げながらですが感じ始めています。
氏は一枚の絵のなかに「動き」を含ませて作品にしているのではないかと思っています。
一枚の絵をきっかけに、動き出す。
その「動き」というのは、それを観た人のアタマのなかに起こるもの。
氏は観る人のなかに起こるこの「変化」の存在を、最初から作品の重要な一要素に含めながら創作をしているのではないかということです。
敢えて最小限度のコマ数と、ヒントだけを残して、あとは委ねるという姿勢。
こういうことは、「できている」ようでいて、実はなかなかできないことなのではないかと思います。
そして、氏の作品から感じるこの創作姿勢の根っこには、「からだを診る」という姿勢に相通ずる部分があるように感じるのです。
現在も現役バリバリ。週一のペースで新作が更新され続けています。
2016年11月23日(水)勤労感謝の日
今季のテーマは「膝と進化した操体」です