あるドイツの哲学者は語っている。
「汝の行為のもたらす因果的結果が、
地球上で真に人間の名に値する生命が永続することと、
折り合うように行為せよ」
私、親、子という識別を必要としているのは左脳的解釈であり、
生物学的に言えば、子も孫も「己」であり、それら全ての「己」
としての利益が大きくなるような、利己主義を創造してみたい。
負の遺産を次世代に遺し、好きなものを選び、自分だけ満足し、
お得とか、好き嫌いだけで識別して自己責任を負わないような、
高齢者が増えてしまうなど、今考えてみても末恐ろしい。
好きなことをやって生きる自己実現、大いに結構・・ではない。
ヒビキを得ても、自分家族のみ、好きなモノだけ食い散らかし、
挙句の果てに中毒を起こして、吐いたり下したりしている。
今の利己主義では、自分のみ長生きを享受して次世代に厳しい。
永続すること。
これこそ次世代に遺す、生物の価値なのではないだろうか。
広い利己主義。
現存する結果が全てでなく、プロセスの一部であるという価値。
一事が万事、何事にもつながっているヒビキ。
所有のみでは納まらない、他者との関わりも良好であり、死者と
なっても継承される、これこそ生命の本質なのではないだろうか。