「ありのままの私を愛して」的なものではないことがお分かりいただけたでしょうか。
話が逆になりますが、この話は、アンデルセンの「雪の女王」がベースになっていますが、全く違う話になっています。
ある国の王様夫妻には娘が二人。姉がエルサ、妹がアナ。
エルサには、物を凍らせるという魔法の力があります。
エルサはアナにせがまれて遊んでいる時に、アナに大怪我を負わせてしまい、その結果王様は姉と妹を離し、お城の窓を閉めきって過ごします。
エルサは魔法を隠すため、手袋をしています。
そして、王様夫妻が船旅に出て、不幸な遭難事故で亡くなってしまい、エルサが女王として即位することになります。
ってな話です。
面白いのは、アナが一目ぼれして、会ったその日に結婚を決めるハンス王子が実はヴィランズ(悪役)なこと。
実はこいつ、悪い男だったんだ~。というのも面白い。
最近のディズニー映画は、王子様がなんだかショボいのが特徴です。
「アラジン」は、主役がジャズミン姫とジーニーだし(アラジン、全然目立たない)
「美女と野獣」は、王子様に戻った時よりも、野獣のままの方が何故か格好いい(すごく不思議)
「マレフィセント」も、王子はアホ王になってマレフィセントに殺されるし、マレフィセント2の王子も何だか印象薄い。。
これは、ハリウッドの Me, too 事件もあるのかもしれませんが、王子様を待ってるだけの弱いお姫様から、自ら国を治めるプリンセスや、行動するプリンセスが主役を張る時代になったということですね。今度、「ムーラン」の実写版もやるそうだし(ムーランは戦うアジア系ヒロインです)。
なお、この曲はラスト近辺のクライマックスでかかるのではなく、比較的はじめのほうで登場します。
つまり、問題提起しているのですね。
即位したその時、ちょっとしたアクシデントで、エルサは魔法を暴発させてしまい、発作的に山に逃げ、氷の宮殿を作ってそこに閉じこもるのです。
その、氷の宮殿を作る前、雪の積もった山道を歩きながらエルサが歌うのが" Let it go" です。
昨日のヤツを再掲します。
開き直って自由になった!ティアラ(王冠)もぶん投げて自分はありのままでいいじゃない!
という歌なのでした。
単に「ありのままの私を愛して~」なんていう歌ではないのです
ありのまま、というのは「親の言うことを聞いて、魔法を封印して閉じこもっているGood Girlはもういない」ということ。
もうそれでもいい!ということなのです。
自己責任で自分の人生を決めた、ということです。
アナ雪、観るなら字幕版をどうぞ。