東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

手の内と小手先

操体を学ぶと今までと違った感じ方になったりする時がある。
今までよりも、少しだけ敏感になったりする事がある。
普通は通り過ぎるような事を少し感じたりするようになった。


武術も操体も筋肉だけの動きじゃない。
身体の内側の動きを感じないと上手くいかない。


僕はそう感じる。


そうすると手の内と小手先って言葉に何かを感じる。


小手先って一部分しか使わないから力がない。
本当の力だけじゃなくて仕事でも芸事でも
目に見える部分しかやらないって事かな。


そんなんじゃ上手くいかない。
もっと真剣に内側まで見えない部分まで取り組むと
全く別の結果になると思う。


手の内って手を使う時に手の先まで何かの力があるって感じ
僕はそんな風に感じる。


身体全体を上手く使うと手の内が出来る。
目に見える部分以外まで神経を巡らせる事をする。


臨床でも仕事でも芸事でもきっと同じコツがあるのを感じる。


操体でも介助を行う際にただ手で持ってもどうにもならない
自分自身がきちんとした身体の使い方が出来なければ
どうにもならない。


手技を使うのに手だけではどうにもならないって僕は思う。


武術で殴るという事も同じ
ただ手で殴っても痛いだけ、相手を倒すには
手の先にある力も使わなければどうにもならない。


身体の中にある別な力、それは分かってくると当たり前
の事になる。


僕は武術と操体を学んで少しずつ感じて分かりつつある。


患者と一緒に気持ちが良くなる。
それは手の先の力がなければ良く分からないと思う。


次回のフォーラムの実技では介助してる手の先に注目して
ご覧になると面白いと思います。


実行委員はみんな小手先の技術でない手の先の力を持ってますから
手の内に気が付いてから実技を見ると凄く面白いって思います。


身体の中の動きがあるから普通は出来ない事が出来るように
なるような気がします。


それは特別な事でも実はない。


気が付くか付かないかそれだけなんです。


気が付けば当たり前。


気が付かなければ魔法。


それが面白いんです。


武術と操体には魔法のコツがあるんですよ。


それは気が付けば誰にでも出来る魔法なんです。


怪しくない説明出来る魔法。


世の中にはそんなのが実はいっぱいあるんでしょうね。


仕事でもスポーツでも成功してる人はそんな魔法を
使ってるのかな。


そんな風に気が付くと面白いです。



平直行