こんばんは。今週担当の辻です。
実は20日から帰省の旅に出ておりまして、寄り道しながら鹿児島を目指している途中です。
夕方、ようやく九州入りしました。
と言う事で、本日は福岡は秋穂家からお送りします。
5月も終盤を迎え、はやいもので春季東京操体フォーラムから一ヶ月経ちましたね。
「操体と発声」いかがでしたでしょうか。
前回に引き続き、懇親会にて質疑応答のコーナーを設けましたが、そこで発表された質問に興味深いものがありました。
◎「ドレミファソラシドの音階については正確な音程は必要がないのか?」
これは元より気になるところでした。
フォーラムで実際に見ていただいた通りなのですが、思ったことを少し。
回答として、巻上相談役から「不安定」という言葉を使った説明がありました。
ドレミファソラシドって特定の音を指すものではないという事があります。
移動ド(階名)と固定ド(音名)とも言われたりしますが、ドレミファソラシドは通常、階名として使われます。
つまり、移動するんです。
1オクターブは平均律だと半音が12個分。
長音階(メジャースケール)の場合、音の間隔は、全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音。
この並びであれば、調が変わってもドレミファソラシドなのです。
どこの音から始めてもドレミファソラシドです。
対して音名は基本的に固定されます。
ある調ではドから始まっても、別の調ではミから始まったりします。
ややこしいです。
そこで、専門的にやる場合はこの二つは区別するんですね。
クラシックなんかだと、音名はドイツ語。C・D・E・F・G・A・H。(ツェー・デー・エー・エフ・ゲー・アー・ハー)
ジャズとかポピュラーだと英語。C・D・E・F・G・A・B。(略)
その他は日本語。ハ・ニ・ホ・ヘ・ト・イ・ロ・ハ。
イタリア語。Do・Re・Mi・Fa・Sol・La・Si・Do。
その他に基準音の問題があります。
チューニングの際に基準とする音、というものがあります。
全員で共有する音といいますか、一つの音を共通認識して、その他の音は個別に合わせていきます。
音名でいうとAの音(ハ長調のラの音)が基準になり、周波数(振動数)はA=440Hzだと言われています。
実際にはA=442Hzが採用されたりするので、これまた幅があります。
アンサンブルではまずこのAの音を設定することから始まり、その場限りの約束で音の高さを決めていきます。
ここで疑問になってくるのは、何を持って正しい音程というのか、ということです。
連続した音として捉えるなら相対的に決まってくるものですが、一つの音に対する聞き分けということであれば、自由度?は高くなりますね。
聞く人が聞けば何Hzを基準にしてるとか分かるんでしょうけどね。
ただ、大事なのは快適感覚をききわけ、味わうということで、これは見失わないようにしないといけません。
快・不快を聞き分けられる言葉があり、快・不快を聞き分けられる音があると考えればもっともっと奥深いものになります。
絶対音感、相対音感ともに鋭い人材が実行委員に入ってくれば楽しいことが出来そうですね。