東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

ビッグバンを想像してみる。


 ちょっと前まで私はビッグバンのイメージというと、とてつもない大きな、それこそ太陽の何億倍、何兆倍、とにかく想像を絶する大きさの物体が突然大爆発したというようなイメージを漠然と抱いていました。だからどうしても時間と空間がそこから始まったというイメージが涌いてこなかったのだと思います。はじめから物体ありきで考えてしまうと、その物体の空間が存在してしまうし、その物体に伴う時間が発生してしまいます。だからビッグバンが宇宙の始まりと本などで見聞きしても、その前にも時間というのは流れていなければおかしいのではないかという考えとなってしまっていました。つまり無とか無極無限ということから始まるイメージが涌いてこなかったのです。
 先日、何気なく「いのちの起源への旅137億年」という本を読んでいると、その中に
 宇宙は137億年前に誕生したというのが現在の宇宙論の到達点です。時間も空間も、そのときに誕生したとされます。よく、宇宙が誕生する前はどうなっていたのかという質問が出されますが、時間自体が宇宙誕生とともに始まったのですから、それより前の時間というものは存在しません。
 宇宙がどのように始まったのかについては、さまざまな理論的研究がおこなわれています。しかし、1個の原子より小さかったような宇宙に適応できる物理法則は発見されていません。このような宇宙では、時間と空間に関する現在の概念も適応できなくなると考えられます。
と書いてありました。
 私はこの中の「1個の原子より小さかったような宇宙」という文によって、今まで自分が漠然とイメージしていたビッグバンは超新星爆発と混合した間違ったイメージだったと気づかされました。この文からイメージしていくと137億年前に宇宙が誕生する前は、本当に何もなかったのだと思います。本当に何もない、時間も空間も本当にまるで何もない無極無限だったのだと思います。
 ビッグバンから1秒後に存在していた陽子と中性子から水素とヘリウムがつくられましたが、この陽子と中性子がつくられたのは10万分の1秒から1万分1秒のころに、クォークが結びついて出来始めるのだそうです。
この本の中では、1兆分の1秒のころのことも書いてありました。
 宇宙誕生から1兆分の1秒のころまでは、物質とエネルギーの相互交換が絶えず続いていたと考えられています。このころ、宇宙にはまだ原子も原子核も存在していません。宇宙を満たしていたのは、クォークなど最も基本的とされる素粒子でした。これらの素粒子も、一方ではエネルギーから粒子と反粒子が対で生まれ、他方では粒子と反粒子が合体、エネルギーになって消えてしまう対消滅という反応がくりかえされていました。
 ここまでは、エネルギー波動の世界なのでしょうが、波動は陰陽二極の世界から起こります。陰陽二極の世界というのは、自分勝手な解釈をすると、もう物質は存在しない世界であり、ビックバンを起こした世界なのだと思います。つまり物質を最小まで突き詰めたものさえない状態からビッグバンが起こったのではないかということです。
 私達の世界には物質をとおしての(+)(−)の存在は沢山あり私達自身もそうなのですが、あちらの世界は物質のエネルギーがなくても陰陽二極ができたという世界なのだと思います。
 だからどんな機械を使っても目に見えないし、科学的に証明しようにも物質を使った時点で本末転倒となってしまう、そんな世界です。だから、これは物質的なエネルギーを超越したエネルギーの世界であり、本当にまったく何もないが、そのエネルギーはあり、そのエネルギーの意志が陰陽2つの面として表れ、そこからビッグバンが起こり、ほとんど瞬間的に物質が出来ていき、物質の生成される際には膨大なエネルギーが生じ、それが想像を絶するような空間に膨張していった、それがビッグバンなのではないかと思います。
 そして、そのエネルギーはどこから発生したのかというと、無極無限の太極からなのだと思います。
 「生体の歪みを正す橋本敬三論想集」の285ページには
聖書に「元始に言あり、言は即ち神なりき、万物これによりて成り・・・・」とあるが、言が宣せられるということは、陰陽未分の一なるものの意志が陰陽二質を現わして、そこに運動が起こり、物象が形成せられることであろう。とあります。
 言すなわち言葉の持つエネルギーは、本来とてつもないものなのだと思います。もしかしたら、エネルギーという言葉さえ、あちらの世界からしてみたら、認識の次元が違っているのかもしれません。



友松 誠。



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京都2011]は8月28日(日)に開催されます。北村翰男(奈良漢方治療研究所、奈良操体の会)、三浦寛

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inMadrid]は、9月24日、25日の二日間、マドリードにて開催致します。三浦寛

2011年秋季東京操体フォーラムは11月6日(日)、東京千駄ヶ谷津田ホールにて開催予定です。