【今日の橋本語録】
〜 肩だけ治すんだったら、肩こごさ切っておいでげ!明日まで治しておぐがら 〜
(「操体法治療室」より)
いやいや、これサイコーですねぇ。
腰が痛ければ腰を何とかしてもらいたい、
肩が痛ければ肩を何とかしてもらいたい、
人間だからそう考えるのも仕方ないことです。
そんなとき橋本先生は
「○○だけ治したいなら、○○だけ置いてけ。明日までに治しておくから」
なんてことを言われていたそうなんです。こんなお医者さん、ステキですよねぇ。
「私の所にもいろんな患者さんがやってきます。
肝臓が悪いとか腎臓が悪いとか、眼が悪い鼻が悪いといろんなことを言うんですよね。
病院でそう言われた、それ治してくれ、と。私はいつもこう言い返すんだ。
「それじゃ、あなたの肝臓、そこへ出して置いていって下さい。この次までには治しておきますから」とか、
「今度痛みだしたら、小包みにして送ってよこして下さい」とかね。
いくらなんでも、そんなことできるわけないですよね。
この立って動くからだと、からだの中にある物とが別な物だと思っているんです、現代の医学は。
そして皆さんもしらずしらずのうちにそんな考え方になってしまっているんじゃないでしょうか」
(「からだの設計にミスはない」 P35)
からだは、手も、足も、腰も、内臓も、全体で一つ。
だから操体では、いつでもからだ全体のバランスを第一に考えていきます。
何故なら、内臓だって、神経だって、からだの基礎構造にくるまれてるんですから。
基礎構造っていうのは運動器系統です。それは主に骨と筋肉。
簡単に言えば、運動器系統という周りの器が歪んで窮屈になれば中身だって働きづらくなるってこと。
(何で歪むかは息、食、動、想のルール違反をしたからですヨ)
操体では、そうしたボディの歪みを火元と考えて、痛みというサイレンを消していきます。
サイレンに水かけたって、火は消えないぜよ!って捉え方です。
そうしたボディの歪みを元に戻す方法(治療法)はいくらでもありますが、操体法の原理はシンプルです。
「人間のからだは、もともとよくできているのです。
それが歪むことによって不健康になっているわけですから、その歪みを治してやれば健康になるのです。
歪みを治すには苦しいほう、痛いほうに動かすのではなく、らくな気持ちのよい方向に動かせばよいのです。
これが操体法の原理であり、健康の原理です」
(「万病を治せる妙療法」 P123)
痛いことしないで、気持ちがいいほうへ動いてあげる。
すると歪みが元に戻っちゃう。簡単な原理ですネ。
橋本先生の時代に比べると操体法の治療そのものは進化してきていますが、
基本原理はずっと変わることはありません。それが自然の法則だからです。
「つらい動きを我慢してやる必要はありません。なぜか。
みなさんは用たしに外出するのと、お宅に帰るときとどっちが気持よいですか。
家に帰るときのほうがよいでしょう。もとにもどることは気持がいいのです。
もとのからだはもともとよいのです。
気持よく動くともとにもどるように人のからだはできているのです。
こんなにありがたいことはないでしょう。これが自然の法則なのです」
(「万病を治せる妙療法」 P122)
からだは気持ちのよさで治る。
ホントにありがたいことだと思います。
中谷之美
東京操体フォーラムin京都2011は8月28日(日)に開催されます。北村翰男(奈良漢方治療研究所、奈良操体の会)、三浦寛他
Sotai Forum inMadridは、9月24日、25日の二日間、マドリードにて開催致します。三浦寛他