東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

時間の進み方

五日目です。今日もお付き合いよろしくお願いします。
東京操体フォーラム実行委員の今回のブログを書いていて、頭の中に面白いことが浮かんできました。きっと何処かの誰かも同じことを考え、統計データをとって報告されていることだと思いますが、頭の中に浮かんだことを今日は書いてみたいと思います。
子供の時と、大人になってからの自分では、どうも流れる時間が短く感じてしまいます。皆さんはどうですか。歳を重ねるほどに1日の時間が短く感じることはありませんか。「一日が充実しているってことだよ」と聞こえてきそうですが、僕の小学生時代は、学校が終わると、柔道・野球・陸上・そろばん教室と毎日何かと忙しい毎日でしたが、現在の1日の生活の方がやはり短く感じます。
年代によって時間の進む感覚については、様々報告があるようです。調べた中では、年齢です。年齢での累積日数は10歳で3650日、15歳で5475日となり、累積日数を逆数化したものを1日の感覚的な長さとすると、感覚時間を1としたときの年齢別感覚時間倍率は、10歳で0.5倍、15歳で0.33倍、20歳で0.25倍、40歳倍で0.13倍、60歳で0.08倍と年齢とは反比例するそうです。値が小さくなるということは、1日の感覚時間は、年齢を重ねるほど短く感じるということだそうです。その他にも、1日の変化率を調べると、年齢を重ねるほど変化率が低くなりマンネリ化することによって、時間が短く感じることもあるという報告があります。
さて、ここで僕が考えたことを書いてみます。
僕が注目したのは、心拍数と脈拍数です。心拍数は通常1分間に心臓が拍動する回数をいい、脈拍数は心臓が血液を送り出す際に、動脈に脈拍が生じる回数をいいます。
豊橋創造大学 鈴木秀明氏らは、年齢による平均心拍数変化を幼児が98.1拍、成人が70.6拍、高齢者が77.4拍と報告している。また、英オックスフォード大学のMatthew Thompson氏による平均心拍数は出生児が127拍から約1ヵ月後に最大145拍となり、2歳時には113拍と減少していくことを報告しています。
年齢による平均脈拍数変化は、新生児は120〜140回、乳児は110〜130回、幼児は100〜110回、学童期は80〜90、成人は70〜80と減少していきます。
拍動数と脈拍数は、子供から大人になるにつれて減少していきます。ということは、時間の絶対時間は不変でも、体内の心臓を中心として内臓感覚は、大人より子供の方が早く活動しているということになり、からだに感じる時間は必然的に子供の方が、1日が長く感じるのではないかと考えました。こんな考え方を僕はしてみましたが、どうでしょうか。
ただ間違いなく多くの人が、時間の感覚は年齢とともに短く感じ、若い頃の方が時間の感覚の変化は大きいと思っているということです。感じる時間は人それぞれでも、肉体が存在する以上1日24時間という限られた時間の現在のこの時を、どのように過ごすのか、どのように時間を使うのかと考えると、時間も自分の感覚時間も大切に使わせていただきたいと思います。
ありがとうございました。

Sotai Forum in Madridは、9月24日、25日の二日間、マドリードにて開催致します。三浦寛

2011年秋季東京操体フォーラムは11月6日(日)、東京千駄ヶ谷津田ホールにて開催予定です。