東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

パワースポット その1

来年は出雲大社伊勢神宮のダブル遷宮なので、是非行きたいと計画を練っている。
ダブル遷宮だから出雲と伊勢いかない?と、友人にFacebookで伝えたところ「それだったら、天孫降臨の地、九州の高千穂はどうか」「諏訪大社はどうだ」という話になった。最後は師匠が「平清盛」を見て「宮島にも行きたい」と言い出した。
高千穂行って出雲行って宮島行って、伊勢行って、諏訪大社行ったら一体何日かかるんだろう(笑)。面白そうだけど。

数年前、出雲大社本殿の「八雲」が公開された事があり、行ってきたことがある。
フォーラム理事、福田画伯の案内で松江市内から大社まで色々回ったが、東京にはない雰囲気を全身で感じとった。明治神宮にも行くことがあるが、やはり「テイスト」が違う。

暦では10月を神無月というが、それは神様達が会議のため出雲にお集まりになるからである。島根では10月は「神有月」という。流石神の国だ。実を言えば、お蕎麦が美味しいのも、実は砂地のためぶどうがとれるので、ワインの産地であるというのも楽しみのうちなのだが。また、松江と言えば私が好きな小泉八雲の住まいがあったところである。
八雲の作品は、現在「青空文庫」で読むことができるが、私がお勧めするのは、妻、小泉節子が書い「思い出の記」だ。これも「青空文庫」で読むことができる。日本を愛したすこ〜し偏屈な外国から来たダンナ様の思い出は、少し目がうるうるしてしまうかもしれない。

ウエスト・サイド・ストーリーのジョージ・チャキリスが八雲を演じた「日本の面影」は今でも印象深い。

出雲大社のその帰り、大阪を経由して伊勢神宮に行った。真夏で暑かったので、タクシーで回ることにした。タクシーの運転手さんが「最近『オーラの泉』(懐かしい)で、美輪明宏さんが月読神社を紹介してから結構女性に人気があるんですよ」と言っていた。寄りますか?と聞かれたが、時間がなかったのと、猿田彦神社に行きたかったので、この時はパスした。
猿田彦大神は、ものごとの最初に御出現になり万事最も善い方へ“おみちび き”になる大神である。私が「大阪の兄さん」と読んでいる荒木氏が「猿田彦フォーラム(現在は解散)」に参加していたのと、何と私が大学時代「小泉八雲」のゼミ担当だった、早稲田大学から来ておられた池田先生も猿田彦フォーラムの幹事をされていたという偶然があったからだ。また「大阪の兄さん」こと荒木氏は、猿田彦神社の裏手の神様に供える稲を植えてある田んぼで田植えをしたそうなので、田んぼの写真を撮りに行っただ。「御田祭」というらしい。

また、猿田彦神社の中には「佐留女神社」がある。天宇受売命(あめのうずめのみこと)がまつられている。天宇受売命は、天照大神が天岩戸(あめのいわや)に籠もられた時、岩戸の前でいわゆるストリップをした(お神楽)という芸能や習い事の神様である。日本で最初の女優とも言われている。「佐留女(さるめ)」というのは、旧約聖書サロメにも通じるものがあるのでは(どちらも色っぽい踊りで有名)という話もあり、興味はつきない。
「俳優」という言葉は「ワザオギ」と読むそうだが、わざおぎ、神楽、技芸、鎮魂の祖神とされている。芸能関係の人達の参拝も多いらしい。私も芸事(操体?)が上達しますようにと参拝してきた。私が好きな女神様である。

その後外宮、内宮をまわった。内宮の本殿は、柔らかい波動に包まれていた。

翌年、ご縁があって再び伊勢に行ったが、その時は月読神社に参拝した。静けさに満ちており、清らかな感じがした。荘厳な神殿があるわけではないのだが、これが「イヤシロチ」なのだなと思った。

伊勢に行く前に、福田画伯「伊勢と出雲は波動が違います。伊勢はやっぱり女性的な柔らかい感じです」というアドバイスをいただいていたのだが、本当にエネルギーの感じが違っていた。
こういうのも「感覚の勉強」なのだろう。

ちなみに「聖俗」が混ざっているのが聖地たる所以らしい。ヨーロッパでは「この辺りに教会はあるか」というのは「この辺りに売春宿はあるか」という意味だったらしい。教会ならずも神社仏閣で一時聖なる雰囲気に触れた後は「精進落とし」をするのだろう。特に伊勢の神宮周辺は、芝居小屋から遊郭まで「エンタメ」の類は揃っていたらしいし、江戸時代のお伊勢参りは、「旅の恥はかき捨て」(男女問わずだそうで)だったらしい。

神社に参拝する際は、自分の欲求ばかり述べるのではなく、最初にお礼を述べるのが礼儀と聞いた。また、お賽銭は投げるものではなく、ポチ袋に入れてすべらせるようにそっとお賽銭箱に入れるといいのだそうだ。自分だけお願いするのではなく、神様もねぎらって差し上げるのが吉。

三浦寛 操体人生46年の集大成 "操体マンダラ Live ONLY-ONE 46th Anniversary]"は2012年7月16日(海の日)に開催致します。

2012年秋季東京操体フォーラムは11月18日(日)津田ホールにて開催決定