操体を学び始めてから一年が経ちました。
私は三浦先生から個人レッスンというかたちで操体を学んでいますが、最初は操体の歴史や想念の話から
レッスンはスタートしました。
「操体法」は臨床テクニックのみと思われがちですが、「操体法」はあくまで橋本先生が実際の臨床で行っていた
ものであり、それを支える橋本先生の哲学(死生観、生命観、救いと報い、自然法則など)を「操体」として
我々は両者を区別し、学んでいます。
レッスンはまず、この「操体」を学ぶところからスタートします。
一回のレッスンはだいたい4時間ぐらいですので、入ってくる情報量はかなりの量です。しかも、聞きなれない言
葉や今まで意識したことのない話が中心なので、よくよく噛まないと消化不良をおこしてしまいます。
情報を与えられるだけでは「記憶する」に留まってしまいますが、自分の「身に修める」ということになると
ドロドロになるまで情報を咀嚼する必要があります。
この「噛む」という行為は、何かを学ぶうえでとても大事な行為です。
実際の食事を思い浮かべてみても、よく噛まずに飲み込んでしまえば、食べ物はきちんと分解されず、からだに
負担をかけるばかりか消化吸収もままならなくなってしまいます。そこには「食べた」という事実しか残りません。
「学び」においても同じようなことがいえます。
先生がおっしゃったことを、まずはそのまま受け入れ、自分なりに理解し、実践してみて納得する。
そこでまたあらたに問いが生まれたら、納得するまで反芻すればいいのです。
ここまでしっかり咀嚼できて、自分の血肉や骨となり自分自身を形成することができます。
操体の門をくぐると「学び方」まで学ぶことができます。
2012年秋季東京操体フォーラムは11月18日(日)津田ホールにて開催決定