東京操体フォーラム 実行委員ブログ

 操体のプロ、東京操体フォーラム実行委員によるリレーブログ

〜からだと向き合おう〜

昨日はからだの癖のことを書きました。自然の法則を学び、自分のからだと向き合い始めるとそれが自然なからだの使い方なのか、不自然なからだの使い方なのかがわかってきます。そうすると不自然なからだの使い方をしている時に「これが私の癖なのね」と自覚することができます。
その中で「あっ、今なんか窮屈だぞ」、とか「こうしたほうが具合がいいぞ」とからだが感覚をききわけてくると不自然なからだの使い方は自然なからだの使い方に修正され、無意識の習慣になっていきます。からだは不快を選択しませんからね。頭でもって正しいのか、間違っているのかを判断するのではなく、からだを通した学習でからだが納得する。そうすることで脳の中でも運動パターンの書き換え作業が行われるのではないかと思います。からだともっとコミュニケーションをとってみてはいかがでしょうか。

アメリカの脳科学者にジル・ボルト・テイラーという方がいます。彼女は37歳で脳卒中になり、その後8年間のリハビリを経て回復されたそうですが、彼女の著書「奇跡の脳」の中にこのようなことが書かれています。
「脳の細胞との会話に多くの時間を費やすのに加えて、わたしはからだをつくっている五〇兆もの細胞という天才たちと、和気藹々とした関係を結んでいます。細胞たちが元気で完全に調和しながら働いていることに、感謝しています。そうすることで、細胞たちが健康をもたらしてくれるのだと信じているから。一日の始まりと終わりに、わたしはきまって枕を抱きしめて手を合わせて、次の新しい日を迎えられることを、自分の細胞に心から感謝します。これはとても大切なことだから、『みんな、ありがとう。新しい明日を迎えられることに感謝しています』と、声に出して、深く感謝の気持ちを感じながら語りかけるのです。次に、細胞にお願いをします。(どうか、わたしを治してね!)そして、免疫細胞が反応する様子を心に思い描くのです。」

奇跡の脳

奇跡の脳

この本は操体を学ぶ以前に読んでいましたが、操体を学びだしてから再読すると操体と共通する部分がとても多いことに気づき、いかにからだと向き合うかということを再考させられます。

2012年秋季東京操体フォーラムは11月18日(日)津田ホールにて開催決定