今週は操体法東京研究会のヒヨコちゃんこと中谷の担当でございます。
一週間よろしくお願い致します。
こないだ何気なくTVをつけたら『塚原卜伝』というドラマをやっていました。
ドラマの内容はちょっとしかみてないのでわからないのですが、
まぁ卜伝さんといえばワタシでも知ってるような剣の達人。
きっと痛快なチャンバラ時代劇なんでしょう。
さて、この卜伝さん。
歴史上の有名人だけあってウソかホントかいろいろな逸話があるようです。
ある日、琵琶湖で渡し船に乗っていた卜伝さん。
一人の侍が大声で威張りながら自慢話をしています。
言葉態度が横柄なその侍に皆が迷惑しているのをみて卜伝さんが一言申すと、
侍は怒って「コノヤロー勝負しろ!」。
「はいはい、ならばあそこの島でやりましょうか」と卜伝さん。
船が島に着くと侍は勢い込んで飛び移り、刀を抜いて「さぁ、きやがれ!ボコボコにしてやるぜ!」。
「まぁまぁ、慌てなさんな」と卜伝さん。
そして、島に飛び移るふりをしながらヒョイと船を湖中に戻してしまいます。
「あっ!何だオマエ。逃げるとは卑怯だぞ!」とあたふたする侍。
卜伝さんは悠々と船を沖に戻しつつ
「バイバ〜イ、悔しかったらここまで泳いでおいでぇ〜」「これが拙者の無手勝流なのさぁ〜」。
多少のアレンジはお許しいただくとして、なかなか面白いハナシですよねぇ。
ワタシはこういうスタイル大好きです。
無手勝流とは卜伝さんが話の流れの中でこの侍に言った言葉なんですが、
「アンタなんか戦わずして勝っちゃうから」みたいな感じですよネ。
そして、もし操体流という戦い方があったら、こういうスタイルなのかもしれませんヨ。
だって操体では症状疾患と戦ったりしませんし、痛みからはス〜イと逃げるんだってスタイルなんですから。
症状疾患とは戦わずして勝つんです。
中谷之美