こんにちは。一週間宜しくお願い致します。
去年の最後のブログで少し触れたので書いておきたいことがあるのだが、今年の1月末から下北沢の古着屋でアルバイトをする事になった。
正直な気持ちを書くと20代中心が集まる職場に今からアルバイトという立場で働くのは少し抵抗があったのだが、臨床家として独り立ちする前に最後のわがままとして自分のやりたい事にチャレンジすることにした。そんな意欲を持って応募し、面接まで行き着き採用に至った。現在は週5日の勤務で操体の学びと平行しながら日々生活している。
今回このような経緯で自分の職場を選んだのだが、ここで学べた事があった。
その一つがいかなる仕事であっても操体の学びに生かせるということである。
古着屋で働くことと操体には共通性が無いように思えるのだが、意外にも臨床との共通点がある。それは「センスを磨ける」ことである。臨床家という職業に限らず、いかなる職業においても普段からの身だしなみがその人の品性を表す大切な要素である。いくら腕が良く、名声のある臨床家でもスーパーで買ったジャージで治療をしていたのなら客からすれば多少なりとも不安になるはずである。
また操体の臨床においても動診の介助・補助は患者のカラダの状態や体位(うつ伏せ、仰向け、腰掛位)でも掛け方は異なってくるので、そこで問われるのは創造性、つまり「センス」ということになる。何をやるにしても物の見方•捉え方には様々な方向性がある。それをより良い方向から観る為には「センス」がとても大切な要素になってくるのだ。
操体の講習でも三浦先生や畠山先生が言われていたが「センスを磨くこと」が臨床家としても1人の人間としても大切になってくる時代だと思う。そういった点において三浦先生をはじめ東京操体フォーラムの実行委員の方々は臨床の技術だけでなく普段からの身だしなみや物を見るセンスも普段から磨いている。
そういった心掛けが「一流」になる大切な要素になるのではないだろうか?
そして操体において、こういった「センス」とは言い換えれば「原始感覚」を磨くということにも繋がるのである。操体の臨床における一番大切なのは「感覚を聞き分ける」ことであるので、あながちファッションにしても、何にしてもセンスを磨くことと操体の臨床は無関係だとは言えないのである。こういったことからも私が古着屋で勤めるのも臨床に生きるものだと考えている。それはいかなる仕事においても操体は生かせるということでもある。
2013年春季東京操体フォーラムは4月28日、千駄ヶ谷津田ホールにて開催致します。