今日は、お酒の話を少々。
今年の初めに京都市を皮切りにいくつかの都市で
「日本酒乾杯条例」なるものが制定され、ちょっとした話題に
挙がりましたが、全国的には乾杯はビールで!という方のほうが、
まだまだ一般的なようです。
この条例の意図するところは、
「日本酒の消費量低迷の改善」、
「日本酒をきっかけに伝統産業や日本文化の見直しを促す」
なんだそうですが、お酒の好き嫌いは別として、日本文化を
嗜むきっかけになればという思いには賛同できますね。
単に日本酒好きというだけなのかもしれませんが(笑)
そんな日本酒にもいくつか種類がありますが、
米と米麹と水のみで作られるものを「純米酒」と呼びます。
この純米酒、市場には日本酒全体の一割程度しか出回っていません。
原料がシンプルなだけに出来上がった後に味の調整ができず、
とってもシビアな酒造りが必要なんです。
(いいものを作るには時間も手間も技術もかかる。臨床も一緒…)
地元の秋田にはこのシビアな酒造りを自分のスタイルとして貫く蔵元が
います。さらに原材料の米と水は蔵の半径5キロ以内のものを使うという
徹底ぶり。それゆえに米が不作だったりすると、酒造りにも影響が出て
売上が落ちるなんてことも…
しかし、蔵の強者はそれでも自分のスタイルは崩しません。それでいて
生活は確保できている。この辺は橋本先生と通ずる部分がありますね。
著書には、毎月の支払いを不安に感じる橋本先生に息子さんが
「おやじ、それでいいんだよ。とにかく墜落しないんだから、地上最大の
ショーじゃないか」とおっしゃったとあります。
自分のやりたいスタイルを通しつつもちゃんとご飯も食べていける。
綱渡り的なところもありますが、この絶妙なバランス感覚にも
心が魅かれるのです。
明日に続きます。