こんにちは。
今日は朝から、どんよりと曇ってます。最近は雨が多いですね。
晩秋の雨というと、例年は傘をさす手が凍えるような、そんな冷たい雨だったような気がしますが、今年はそれほど寒くなく、静かな雨に感じます。
静かな雨。ちょっと前までは蛙の鳴き声が聞こえていたのに、今はそれもない。
気温の多少の誤差はあっても、自然に生きる生き物というのは、天然の波長を感じとり、もう眠りに入ってしまったのでしょうね。
静かな静かな晩秋のひととき。
陰と陽の展開による自然の移ろい。そしてその一つ一つにはイノチが在る。
その一体としての周期、リズムに調和和合する。
人間だって、そういったリズムに調和和合していくことは、凄く大事な事だと思う。
休息、眠りのひと時は大事だが、眠りというのは単に睡眠欲を満たすだけのものではなく、生まれ変わりの時空の間として捉えてみる。
誰でも、寝ているときは無意識となる。無意識の無とは、まるっきり無の虚無ではない。すくなくとも、からだは無意識の時、無極無限の無限界つまり太極とつながっているのではないだろうか。だから、その時空の間に於いて本来の像をとり戻し、疲労回復につながる。
鬼門というのがある。これは鬼の出入りする門であり、普通は忌み嫌われる方位であり、時間である。しかし「鬼は帰なり」という古(いにしえ)の人の教えに従えば、本来の第一義的人間である実相の自己が、行き来する方位や時間と捉える事が出来るのではないだろうか。
鬼門は丑寅の時空。時間でみれば、丑はだいたい午前1時から3時、寅は3時から5時。この間は、だいたい4時間ぐらい。この間に無意識となり、からだの無意識に委ねられれば、現象としての自分自身はナチュラルさをとり戻し、リフレッシュつまり生き生きと蘇えることが出来るのではないだろうか。
一般的には、子の刻である午後11時から午前1時までには床に就き、活動と休息の陰陽バランスを切り替え、卯の刻の午前5時から7時までには起床して排便するのが、よいのではないかと思う。最大8時間となるが、大切なのは丑寅の無意識に委ねる時空の間であり、その質によって時間は調節できると思う。
日は昇り、日は沈む。そういう自然のリズム。そのリズムに合わせるように、様々な生きものが生かされて生きている。そのリズムの中で大切なのは、変化を受け入れ、つなぐ事。
鬼門という一般的には忌み嫌われる、丑寅の時空。しかし、本質的には変化を受け入れ超克する、つなぎの時空なのだと思う。陰から陽へ、静から動へ、本来的自己から現象である自分自身へ。自己超克。
鬼門を神様のとおり道と呼び、その方角を綺麗に清めている人もいるという。そういった捉え方の方が良いのではないだろうか。
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