おはようございます。
満開だった白梅も、そよそよと吹く春の風にふかれながら、一枚、また一枚と花びらを散らせています。
♪吹け~ば、飛ぶような、将棋の駒に~♪
往年のヒット曲が浮かんできました。王将という曲で、作詞は西條八十氏、作曲は船村徹氏、歌は村田英雄氏となっております。
当初、村田英雄がこの歌の歌詞を頼みに行った時、西條八十は「俺は、女の歌しか書かないんだ、男は帰れ」と取り合ってくれず、何回も門前払いが続いていたという。
それでも村田は通い続けたある日の事、急に雨が降ってきて、軒先で濡れた服が乾くのを待っていたところ、奥さんが出てきて家にあがるように勧めてくれ、西條にも会って話を聞くように頼んでくれたという。
そうこうするうち、西條も詩を書くことを引き受け「吹けば飛ぶような将棋の駒に」という誰もが口ずさんでしまうような、愛着のある文言が生まれ、歌が出来上がっていった。
これも村田英雄氏が、根気よくアプローチを続けた賜物だと思います。それによって西條八十氏も、閃きのメッセージを受け取り、創作につながった。というふうに感じられます。
今回のブログのテーマは「アプローチとメッセージ」でした。
根気よくアプローチするという事も大切ですが、目的意識をどう持つかという事も大事だと思います。それがなければ根気も続きませんから。
その目的意識も自分の我欲に向くものではなく、広く公共の利益になるような目的意識が必要なのだと思います。
村田英雄氏も、国民を応援し、広く親しんでもらうような歌が歌いたいという願望や目的意識があり、西條八十氏に根気よくアプローチ出来たのだと思います。
また、目的意識が我欲にばかり向いていると、メッセージが降りてきても、気づけないと思います。自分に関係ないものとして処理してしまうんですね。
西條八十氏も村田英雄氏の為だけでなく、その奥に広がる公共の為を想って意識していたと思います。「吹けば飛ぶような将棋の駒に」この一行に一週間かかり、その上でこれは善いと納得できたそうですから。そして300万枚のミリオンセラーが生まれた。
崇高な志と、広くしっかりした目的意識。みんな御蔭様でつながっているのですものね。
一週間お付き合いいただき、ありがとうございました。
明日からは畠山裕美先生の担当となります。
来週もどうぞよろしくお願いいたします。
友松 誠。